たりぃさんの山旅

山旅を愛するたりぃさんが超軽量の道具とデジタルガジェットを使って奥深い山域を旅します

ソーラー充電とモバイルバッテリー - 登山でリモートワーク?!

f:id:tullysuzuki:20210110160239j:plain

縦走登山に行きたいけど、なかなか休みも取れない。だったら山の上で仕事をしたらいいじゃない。この記事は、そんな縦走登山+ノートPCで仕事ができるのか、という妄想記事ですw

 

リモートワークの道具たちと重量

出先での仕事をする道具といえば、IT関係の私の場合は次の3つでほぼできます。

1)スマホ

今やほとんどのコミュニケーションはスマホでできます。というより、スマホの方が操作がシンプルで、通話とかなら逆に使いやすい場面も。通知もわかりやすい。大抵のアプリもある。リモートワークしていると画面は大きいほどいいなぁと思うので、iPhone 12 Pro Maxのような大型ディスプレイモデルが欲しいところです。 

2)ノートPC

でも、パワポやエクセルで資料作成とか、ちょっと直しておくとかの修正とかはスマホはやはり苦手。あとWindowsでしか動かないマクロとかあるのでやっぱりノートPCが必要になってしまうことはあるのですよね、残念ながら。それに、12インチぐらいの大きさの画面がないと表示が見えにくいアプリも現実あります。でも見えないんです~って言いにくいのが現状。

3)ヘッドセット 

出先だとノイズキャンセリングと口元マイク付きのヘッドセットがはやり便利というか、必須ですね。家でもノイズは拾わない方が何かと便利です。

 

 以上の3つをもって行けば仕事できます!というのがこの記事の前提です。

在宅の道具は以下の記事にも参考にしてみてください。

 

 

ワーケーションに必要な電源の確保

ノートPCといえばACアダプター。100VのAC電源が必須です、という時代は終わり、今はUSB-CのPowerDelivery(PD)仕様に準拠していれば、DCで給電が可能な時代になりました。

1)モバイルバッテリー

じゃあモバイルバッテリーもUSB-Cでつなげばいいじゃん!そうではあるのですが、大抵の小型モバイルバッテリーは2A程度の出力なので、10Wぐらいの電力しか給電できません。そうすると大きな電力を必要とするノートPCには、オフラインでしか給電できません。つまり、使いながら給電することはできないのです。まあ、それでもACアダプターを持ち歩くよりは軽いのではありますが、ACアダプターの代わりを目指すならば45W(9A)以上は欲しいところです。

f:id:tullysuzuki:20210110160502j:plain

そこでこちらの一品。私が買ったのはこちら!45WでAC直刺し充電ができ、USB-Cに加えてUSB-Aが使える一品。60Wや100Wのものより軽く、10,000mAhで276g。AC直刺しができることを考えると結構軽くてコンパクトです。

f:id:tullysuzuki:20210110160321j:plain

45Wでオンライン給電ができるのか。これはノートPCの仕様にもよりますし、アクセサリの接続容量にもよるので、なんとも言えませんが、hpとLenovoの純正が45WアダプタのノートPCに刺したところ、うまく給電できました

f:id:tullysuzuki:20210110160720j:plain

ただ、このような警告メッセージが出たので、もしかしたらクロック周波数とかを下げてパフォーマンス不足を補っているとかがあるかもしれませんが、まあ、目に見えて遅くなることはなかったから大丈夫かな。

f:id:tullysuzuki:20210110160632j:plain

ただし、USB-Cハブを取り付けて、USB機器などを接続し、USB-C PDでハブに給電してみたら、9ポートのハブの場合、上記メッセージが出て給電できませんでしたが、3ポートハブの場合はOKでした。なるべく外付けUSBなどは使用しない方が良いでしょう。まあ、出先であればハブとか使わないと思うので気にしなくても良いとは思います。

しかし、この優れたモバイルバッテリーはクラウドファンディングで昨秋に入手しました。なぜか普通にAmazonとかでは売ってないんですね。

Amazonで今買うなら以下のような品ですかね。意外とないんですよ、45Wで10,000mAhで軽量のモバイルバッテリーって。だからコレが出たときは飛びつきました。

下記の品も45W/19,200mAhですが、422gもあります。値段は私が購入した6,500円より若干安価ですが、重さが1.5倍以上ありますので、正直、持ち運ぶ時は軽さは正義だと思う私としては微妙です。

容量は小さいですが、130gの以下のものを2つ持つ方がよかったりするかもしれません。しかも65W給電モデルです。ブランド微妙ですが、試してみたいです。 今日で2,780円です。このへんは人柱になってみるしかないですね。

2)モバイルソーラー充電パネル 

f:id:tullysuzuki:20210110160418j:plain

さて、山の上で充電する場合、ソーラーバッテリー一択になりますね。

主に3種類があり、左から①モバイルバッテリー一体型、②Eneloop給電型、③USB出力型、です。

①モバイルバッテリー一体型は、手軽で良いと思いがちですが、何個か買ってみた結論として、一体型でソーラーパネルが良いものはほとんどないということと、良いパネルが出ても買い替えができないのがネックです。なのでほとんど使っていません。この4枚パネル版でもダメですが、1枚パネル版とか、ほとんど無意味に等しいぐらいの能力ですから、こちらもおススメできません。満充電に5日ぐらいかかるものもザラにあります。よーくAmazonレビューなどを読み込んでスペック通りに使えているのかチェックしてみてください。

パワーフィルム PowerFilm 「USB + AA SOLAR CHARGER」(ソーラー・チャージャー)です。2012年当時8,500円で購入しました。この頃は、小型のモバイルバッテリーというのがあまりなく、Eneloopが最小のモバイルバッテリーでした。その米国仕様が付属するという商品。画期的でしたね。しかもこの米軍も採用といううたい文句の製品は、充電効率と、パネルの軽さ、しなやかさ、耐久性が抜群で、ザックに取り付けるのに最適でした。これは今でも現役です。ただし、Eneloopから給電するのに別に給電用ケースを利用しなければならず、スマホに充電するには4本使用するタイプでないと満足に給電できないので、充電は早いけど、給電はあっという間、さらにスマホが満充電にならないという結果に。もちろんノートPCへの給電も難しいです。ただ、Eneloopに充電できるのでいろんな機器に使えます。

③右の2つは、左からSuaoki7Wと14Wです。今はこのようなUSB-Aでモバイルバッテリーに給電するタイプが良いですね。こちらは好きな大きさのモバイルバッテリーを組み合わせられるし、2つの小型バッテリーを交互に充電すれば、一つは給電用にできたり、2つの機器(ノートPCとiPhoneとか)にUSB-C給電できたりします。

f:id:tullysuzuki:20210110160351j:plain

このSuaokiの14W仕様にBaseus GaNバッテリーを繋ぐのが今一番のお気に入り。快晴だと約8時間ほどで満充電できるほどの性能です。30L-60Lぐらいのザックを背負うのであれば長さも十分。20Lぐらいのトレランザックならば7Wですかね。

でも今はこの商品は売ってなくて、類似品だけど、以下の16Wとかがよさげです。どんどん進化しちゃうので、その時評判がいいものを選ぶのがコツなのかな。あとは長さがザックに取り付けられるか、ループがどれだけあるのかが重要です。ザックに取り付け前提だと、上下にループがないとバタバタして使い物になりません。値段はどんどん下がりますから欲しいと思ったときが買い時。私のは3,999円で買いました。この品は1つのベルトとループが2つあり、ザックへの取り付けも完璧ですし、一日で満充電とかマジで神ですし、ジーンズ生地もかっこいいし、素晴らしいの一言に尽きます。

いかがでしたか?これで山の上を歩きながら充電ができ、キャンプ地でノートPCを繋いで、果たして電波は入るのか?という問題や、キャンプ地で仕事できるのか?という問題はあるものの、バッテリーの心配はしなくても大丈夫。下山して温泉地でACコンセントに直刺しすれば即充電が可能にもなります。

意外とかさばりコードが邪魔なACアダプターを持ち歩かなくて済むので、出張などでも大活躍しますね。なんといってもモバイルバッテリーと兼用で、細いUSB-Cケーブルが長さや色を自由に選んで使えますから。

超軽量登山 - ほぼウルトラトレイル装備

f:id:tullysuzuki:20200828062541j:plain

実に久しぶりに高い山に登りました。もう1年ぶりとなります。初の八ヶ岳縦走。とてもいい山旅でした!

僕のライフワークでもある超軽量登山。昨年はいわゆるファストパック(FastPacking)用のザック25Lか30Lを用いて、一泊か二泊の道具を詰め込み、テント泊を楽しんできました。

しかしこれでも水なしで3.9kgあり、水を入れれば5.0Lぐらいになってしまいます。やってみた人はわかると思いますが、これだと走る事が結構難しいのです。

まず、揺れます。そして足さばきもほぼ登山になります。快適度がトレランではなく登山になってしまうのです。

そこで今年は山小屋利用を前提としいた更なる超軽量登山に挑戦してみました。

装備は、ウルトラトレイル装備+ビバーク装備、という感じになりました。いわゆるTJAR(トランスジャパンアルプスレース日本海から太平洋までの415kmを8日かけて走破する山岳レース)の装備とほぼ同等になりました。

なお、旅のレポートは下の方にあります(笑)

f:id:tullysuzuki:20200726174004j:plain

上から、

・Answer-4のFocus Light(8.0L)

・Nathanのハイドレーションランニングウエストバック(約1.0L)

・Salomonのランニングポーチ(約0.8L)

これにSeaToSummitのポーチ(約1.0L)が前面に加わり、約10.8Lとなります。

さらにAnswer-4にバンジーコードを2箇所取り付けたので+約1.0Lフロントとサイドのポケットが伸縮素材なので頑張れば+約0.5L合わせて約12.3Lと、まあまあの容量を確保できました。 

 Focus Lightの記事です。

今回装着したハイドレーションウエストバックモデルはもう売ってない古いものですが、後継機種はこれかな。私のは防水ジッパー付きポケット+600mlボトル付きでしたので、今回は防寒用タイツとキャップを入れていつでも取り出せるようにしました。

 これはもともとはストックを即時に出し入れしたいために購入したのですが、フロントに350ml程度のハイドレーションが入り、ストックをつけない場合には500mlのハイドレーションも入る優れものです。しかも全くぶれないようにぴったり装着できます。ただし、調整不可なので、太ったり呑みすぎたりして腹が出てしまうと大変苦しくなります。今回は、ストック+ゴミ袋+すぐに取り出したいクマ撃退用スプレーを装着しました。

 

f:id:tullysuzuki:20200828062415j:plain

中身の詳細はこちらです。今回は小屋泊前提なのでバーナーを置いていきましたが、これにバーナーを加えればキャンプ装備になります。

・防寒具一式(Uniqlo ULダウンジャケット、ニットキャップ)

・雨具一式(TNF ULシェル、Onyoneパンツ、Finetrackグローブ)

・行動食一式(和食ジェル、ナッツバー、UlrtaMineralタブレットアミノ酸

詳しくは下記の記事を参照ください。今回も試してみて、やはりMag-onジュレバナナ味と、ライスピュレみたらし団子味は美味しいな、と改めて思いました。もうジェルはマズいとは言えません(ジェルじゃなくてジュレとピュレですけど)

・おやつ(バタピー、めざし)

・ファーストエイドキット、ヘッドライト、消毒ウェット、クマ鈴、ホイッスル

・ケア用品(UVカット、消臭剤、冷却剤)

・モバイルバッテリー(TNTOR超薄モバイルバッテリー4mm/2500mAh

バッテリーはこれが軽量の割に2,500mAhあってお勧めです。

 ビバーク装備(ヘリテイジ(HERITAGE)トレイルシェルターSOL(ソル) Emergency ViViエバニュー(EVERNEW) コンパクト折りたたみマット 

SOL(ソル) ヒートシート エマージェンシーウ゛ィウ゛ィ1人用 12133
 

 今回、靴は悩みに悩みました。なぜ悩んだのかは下記の別記事にしましたが、簡単に言うと、半年前から履いているアサーチ(ワラーチのトレイル版)を履いて山旅を味わって以来、もうゼロドロップ(Zero Drop)、ローハイト(Low Stack Height)のものしか身体が受け付けないようになってしまっていたのです。

アサーチって何?と気になった方は下記を読んでみてください。 

f:id:tullysuzuki:20200828062558j:plain

アサーチで行くことを本気で考えましたが、正直まだ雨の日にアサーチで行く自信がない、雨が降ったら裸足でいいじゃん、というほど裸足の修行もしていない。そこで今回は息子の普段履き用に衝動買いした、こちらのAltra Vanish xcをチョイスしてみました。

f:id:tullysuzuki:20200828062321j:plain

これは本来クロスカントリー用の高速で走るためのシューズで160gと劇的に軽いシューズなのですが、アメリカや日本のコアショップがトレランでも使えると推している噂のシューズで、べた褒めされている事が多いのが気になって購入しました。ちなみにStack Height 15mm、インソール5mm、ソールはXC用の固め、というスペック的には登山用じゃないね、と言われるぐらいのスペックですが、見方を裸足の方からしてみると、アサーチに比べればプロテクションがあるだけすごいソフトなシューズと言えます。なお、Amazonのリンクを貼りつけますが、比較的高くなっているものが多いので、実店舗で定価で購入しポイントをつけてもらうのがベストだと思います。とはいえ、売っているところが少ないかもですよね。

シューズのグレード表を書くとこんな感じ。おそらく素足が世界最高峰(たりぃさん作成。裸足だけ予想。人間の自然な動きに近い<靴の衝撃吸収能力が高い)

裸足 < Mansandals < アサーチ < VanishXC < トレランシューズ(ローカット) < ハイキングシューズ(ミドルカット) < 登山シューズ(ハイカット)

そしてVanish xcを事前練習で裸足で履いてみたのですが、その際、強靭なメッシュ製のアッパーが足に当たり、擦り切れてしまう事態になってしまいました。

f:id:tullysuzuki:20200828062359j:plainf:id:tullysuzuki:20200830143934j:plain

そこでこちらのINNER FACTさんの極薄ソックス。さかいやさんお勧め。しかも某紙ソックスメーカーの社長がスピンアウトして作った会社だそうで、ただならぬ気合を感じます。ただし「コアレースユーザには好評なんですが。。」との事、しかし「私の履いているVanish XC用なんです」に、と伝えると、「大丈夫だと思います」との答え。結果、これは最高・最適でした!薄くて蒸れない、擦れない、そんなに滑らない。かなりストレッチするので苦しくない。少々高価ですが価値があります!これはAmazonでもそんなに高くないですし、どうせフィッティングができないのでネット購入でも良い気がします。結構伸びるので、私の足は27.5cmですが、上記MでOKでした。

さて、旅レポです(笑)

f:id:tullysuzuki:20210520124449j:plain

南八ヶ岳最初のピークの編笠山への急登を登りきると絶好の青空が迎えてくれた。

 

f:id:tullysuzuki:20200830160156j:plain

同じく編笠山から望む南アルプスの峰々。一昨年登った甲斐駒ヶ岳を初め、鳳凰三山仙丈ケ岳北岳間ノ岳など、名だたる山々が一望できる、最高の天空の遊び場でした。

f:id:tullysuzuki:20210520124613p:plain

百名山カメラで山名を表示するとこんな感じに並んでます。百名山マニアにはたまらない眺めですよ。

f:id:tullysuzuki:20200830132400j:plain

編笠山から望む、これから縦走する南八ヶ岳の山々。

f:id:tullysuzuki:20210520124840j:plain

カタクリを始めとした高山植物が多く咲き乱れる。

f:id:tullysuzuki:20210520124916j:plain

雷雲が出始めましたが、なんとか予定通り赤岳展望荘に到着。ひどくならなくて良かった。

f:id:tullysuzuki:20210520125009j:plain

山影に太陽が沈む。静かな時間。

f:id:tullysuzuki:20210520125238j:plain

横岳付近は岩稜地帯が続く。前向きでも後ろ向きでも、荷物が小さいと実に歩きやすい。これは大きなメリットですねぇ。

f:id:tullysuzuki:20210520125924j:plain

長いはしご場も、荷物が軽いとバランスに集中できてかなり楽ですね。それにしてもこの長大なはしごは、下の路面との距離があり過ぎる割に斜度が緩く、結構疲れます。

今回の南八ヶ岳縦走登山は、急登と岩稜地帯が多いところでしたが、今回のウルトラライト装備+赤岳展望荘個室泊をやってみて、すばらしく快適な山旅が楽しめました。

下記は昨年のキャンプ登山記事です。 良ければこちらもどうぞ。

一昨年の記事はこちらです。  

最新のフリーズドライ食品レビュー

f:id:tullysuzuki:20200328233814j:image

息子が学校から大量に賞味期限切れの保存食品をもらってきました。中身を確認すると大好きな尾西食品のごはんシリーズ。しかも賞味期限切れてません。実に嬉しいですねえ。もっともアルファ米は2年ぐらい過ぎても全く問題なく食べられますけどね。

 

という事で、軽量で保存の効くフリーズドライ製品、新型コロナウイルスの影響で今夏の山旅に行けるかどうか不透明な状況ですが、今年も美味しく快適な山旅に向けて新作フリーズドライを自宅で吟味してるので、いろいろ紹介しますよ!

 

目次

 

ウルトラランチ(Ultra Lunch) ビバークレーション

やはり、コンパクトで軽量で2分でスパイシーな味わいのビバークレーションは今年も山食のメイン&ビバーク食ですね。今年はパッケージをリニューアルしたので軽く紹介します。

f:id:tullysuzuki:20200322142330j:image

正直、パッケージは格好良くなったけれどもゴミは増えました。。シール貼っただけのものを併売して欲しい所です。値段は一緒で構いませんので。。

f:id:tullysuzuki:20200322134242j:image

右が今年のもの、左が昨年までのもの。少し厚みが増してぷっくらしましたが、倍までは増えていない感じです。
f:id:tullysuzuki:20200322134231j:image

サイズは結構小さくなりました。角は引っかかるのが嫌で丸くハサミでカットしてますが、最初からカットしてあるともっと良いかも。味は同じと思いますが、食べたら追記します。 

オンラインストアで買えます。お店でも買えます。詳しくは上記ホームページから。

おまけ:The Pod(Ultra Lunch謹製)食器達

f:id:tullysuzuki:20200329000709j:image

ビバークレーション発注と同時に、妻と娘用にThe Podを買い増しまして家族4人用揃えました!それに蓋の色を4色そろえて、楽しい雰囲気にしてみました!

f:id:tullysuzuki:20200329000737j:image

内側の色は、グレーバージョンと黒バージョンがあります。私はグレーが好きですが、妻は黒が良いと言います。どちらも素敵な色です。

このように、容器としても白い器ができました。パスタなどの多色の洋食を入れるならこっちが映えそうです。右の黒は和食やラーメンに合います。
f:id:tullysuzuki:20200329000731j:image

リニューアルしたバージョンは、伸縮率が上がり、収納時には一回り小さくなりました。このように旧バージョンと重ねられて収納に便利!
f:id:tullysuzuki:20200329000734j:image

収縮度が上がって収納時はよりコンパクトになったため、装着時に少し広げて押し込む必要があり(右側)手間が少し増えました。前のバージョン(左側)の方が上から押し付けるだけで手間が無くて好きですが、まあ困るほどではありません。5秒ぐらいしか変わらないです。

購入はこちらのultralunch.netオンラインです。お店でも買えます。

ジップロック スクリューロック 300ml&473ml&730ml 各1個入 パーティセット

ジップロック スクリューロック 300ml&473ml&730ml 各1個入 パーティセット

  • 発売日: 2019/11/29
  • メディア: ヘルスケア&ケア用品
 

蓋はこのパーティーセットだとピンク、黄色、グリーンの3色が一気に揃います!他にもいろんな蓋の色が出てますので、amazon関連リストを探してみてください。

スーパーでももちろん買えますが、うちの近所だと青色蓋の標準バージョンしか売ってませんね。

f:id:tullysuzuki:20200322134239j:image

組み合わせる食器は、コンパクトさならショート先割れ一択ですが、見た目と機能性を考えるとロング先割れが良いですね。スノーピークのチタン色付けシリーズの黄緑色。チタンの自然な色が美し過ぎて言葉が出ない。黄色い蓋との相性も抜群です!これは息子用。

ただ、これはアメリカでしか発売していないため、amazon.comアメリカ)から買いました。1,102yen、送料793yen、2週間ぐらいで購入できました。ただ、4/5現在、新型コロナウイルスのためと思われる日本への発送停止がアナウンスされています。

f:id:tullysuzuki:20200404121953j:imagef:id:tullysuzuki:20200404121957j:image

www.amazon.comf:id:tullysuzuki:20200322142327j:image

右の木のスフォークはEVERNEWのス・フォーク/サオ。妻のお気に入りです。柄の部分が太いのだけが少しだけ難点。持ちやすいけどBelmontnのケースに収納が少ししにくい。それとBelmontのシェラカップの蓋に引っ掛ける事ができません。なのでソロでキャンプ登山行くときはこれだけだと辛いのでご注意を。

スノーピーク(snow peak) スクー SCT-125

スノーピーク(snow peak) スクー SCT-125

  • 発売日: 2012/03/12
  • メディア: スポーツ用品

左はスノーピークの「スクー」です。麺類が主体なら先割れよりも使いやすい。麺多めな私の主力武器です。娘も麺好きなので「スクー」ご飯好きの妻と息子にはスフォークです。

f:id:tullysuzuki:20200404123946j:image

我が家のフルラインナップです。チタン色を増やしたいですねー。

カルビー カレーグラ
f:id:tullysuzuki:20200322134247j:image

グラノーラは結構好きで、たまに牛乳を入れて食べるのが好きなのですが、この「カレーグラ」はそのまま食べるのだとか。え?そのままってグラノーラなの?!と思いましたが、意外といけます。カリカリして玉ねぎと豚肉の甘いカレーの味が楽しめます。イメージとしては、大阪で売ってる自由軒のカレーせんべいのような味わいですね。カリカリポリポリが止まりません。

ただ、結構な甘めなので、辛口スパイシー版が出るのを心待ちにしてます!あと、小袋パック版も欲しいです!なぜならこのパッケージでテンションが上がるんですよ。ジップロックの透明な小袋に入れてしまうと魅力が半減になってしまうんですよ。

カルビー カレーグラ 150g ×10袋

カルビー カレーグラ 150g ×10袋

  • 発売日: 2019/11/18
  • メディア: 食品&飲料
 

上記から買えますが、10個もいらないと思うので、ぜひスーパーで見つけて買ってください。

アマノフーズ 10品目の一杯 合わせみそ/赤みそ/白みそ

f:id:tullysuzuki:20200322133931j:image

これはもう写真を見てください。本当に10種類の野菜が入ってます。そしていつものごとく美味しい。あったかいお湯を注いですぐに熱々を食べられる。こんなに具材入れて一杯だけを作るのはほぼ無理ですから、家で1人の時も嬉しい一品です。

こちらでも買えますが、30食もいらないと思いますので、スーパーで見つけて買ってください。赤味噌と白みそもあり、どれもおいしいです。味噌は好みだから、いろいろな味があってうれしいですね。

f:id:tullysuzuki:20200328233802j:image

これは赤だし版。赤だしも美味しいですよ。

アルファー食品 安心米

それからこの、安心米です。五目御飯。パッケージは極めて普通で価格も抑えめですが、収納はコンパクトで味もなかなかいいです!地味なパッケージですけど、私は一番好きな味です。よく言えば優しい味。悪く言えばガツンと来ない味。やさしい和食が食べないな~というときにどうぞ。

アルファー食品 安心米9食セット 900g
 

モンベルのリゾッタシリーズ

f:id:tullysuzuki:20200404122233j:image
これは3分で食べられるご飯!をうたい文句にするモンベルのご飯です。これは実はアルファ米ではなくフリーズドライ米なので、そのままでも食べられるのが特徴です。上で紹介したカレーグラと似ている使い方ができ、行動食にもできます。でもガーリック味意外は淡泊な味だからあくまで緊急用ですかね。

味は現在8種類もあって独特な味つけがあるのがうれしいのですが、特にシンプルでガツンと来るガーリック味が山の上では美味しいと感じますね。ただし、あくまでリゾットなので、ご飯替わりと考えてしまうと評価は低い事になると思います。あくまでスピードが速くて暖かいまま食べられて、味が好みだから美味しい、そういう商品です。ビバークレーションと同じ志向かな。

ベーコントマトクリームリゾッタ:これはおいしい。結構トマトとベーコンの味がしていい。パスタ茹でるよりこっちのほうが好きです。

ガパオリゾッタ:これはガーリック味と似てはいますが、はっきり言うとガパオの味ではありません。ガパオ好きの私には期待値とのギャップが多きすぎました。これなら素直にガーリック味を買います。

サーモンチーズリゾッタ:これもチーズの感じとサーモンの味が良いですね。サーモン好きならこれはイイ。

フジサワ 野菜たっぷり味噌汁の具

f:id:tullysuzuki:20200329074009j:image

最後にコレです。味噌汁の具材用の乾燥野菜です。これは味噌汁には使いません。ラーメンの具材として最近のお気に入りです。もちろん、スープの具材増しにも使えます。
f:id:tullysuzuki:20200329074013j:image

この手の乾燥野菜には、多くはゴボウが入っていますが、ゴボウが苦手なので入っていないものを選んでいます。そして野菜感を楽しむのにキャベツとワカメが最適なのですが、キャベツが多すぎると淡白な味になり、ワカメやその他具材が多すぎるとゴワゴワ感があって食感が悪くなるのですが、これはキャベツ多めな配分で、そのまま使ってもベストな配分になります!

今までは自分でブレンドしてジップロックしていましたが、これからはこれを入れるだけで手間が減ります!

ただ、残念ながらネットで買えるところを見つけられませんでした。近くのスーパーでこのフジサワの乾燥ものを結構置いているのですが、私のお気に入りの味です。

日清お椀で食べるどん兵衛3食パック90g×9袋

日清お椀で食べるどん兵衛3食パック90g×9袋

  • 発売日: 2018/06/04
  • メディア: 食品&飲料
 

 最近は、このどん兵衛とフジサワの乾燥野菜の組み合わせが一番好きですね。

 

こんな時こそ山旅に出かけませんか?

2020/4/4追記

2週間たって続々と6月以降のトレランレースも中止が発表され、参加予定だったSPA Trailも中止になりました。加えてグレートトラバース3も事実上の中止状態になりました。これからシーズンが始まる山旅も、怪我・救助による医療負担を考慮すると、ハードな山旅は自粛すべき状況と言えますね。私は近所の河原トレイルを走っています。これからの初夏からは、熱中症が注意すべき一番の事象ですね。私の山旅は7月開始予定ですが、それまでに感染のピークを過ぎている事を期待して、それまでブログ書いたり、計画を練ったりして妄想したいと思います。

----- on 2020/3/22 -----

2020年シーズンは、新型コロナウイルスのためトレランレースも中止が相次いでいますね。私は6月の富士山麓トレイルレースからシーズン開始予定でしたが、6月のレース中止のアナウンスも出始めており、見通しは依然として視界不良です。

でも、落ち込んでいても仕方ないので、気持ちを切り替えました。この記事ではトレイルランナーの皆さんに、こう言う時こそ山旅に出ませんか?という提案です。僕がお勧めするのはトレラン装備に宿泊と炊飯道具を追加したファストパッキングでの山旅です!

 

目次

僕がこのファストパッキング山旅をやりたいと思ったのは、山本健一さんが、毎年甲斐駒ヶ岳にキャンプ装備で登り上げて、その後稜線をトレイルラン装備でトレーニンして帰ってくる姿を見てからです。登山の面白さと稜線でのトレイルランを両方堪能できるなんて、なんて素敵な山旅なんだろうと。山本健一さんの場合は、キャンプ用に大きなザックを担ぎ上げてトレラン装備で稜線を一周してキャンプ地に戻るような装備でしたが、私の場合ファストパッキンングで小型軽量化しトレラン装備の時にはザックのドローコードを縛り上げて揺れを少なくして走っています。周回コースで本気で走るなら別にトレランザックを背負うのが良いと思うのですが、ワンウェイの山行の場合には今回紹介するファストパッキング装備が最適です。両方できると楽しめる山の種類も増えますよ。

では、それはどのような装備が必要なのか?以下に概説します。詳しくは下の方のリンクの記事を参照ください。

トレイルランナー的ファストパッキング山旅装備品一覧

1)25-35Lのファストパッキングザック。

2)小型軽量のツエルトと寝具

3)小型軽量のアルコールバーナーや固形燃料

4)その他はウルトラトレイルの必需品一式(UTMFなどの厳しめの大会がベスト)

以上の4点です。意外とハードル低くないですか?初期費用がそこそこかかりますが、普通の登山に行くときにも使えますし、我が家では非常用持ち出しザックを兼用しているので、コストや置き場所、快適さを考慮すると一石二鳥で、家計相談が必要な方にも大変お勧めできます。品目がレジャー費から食費に変更できます(笑) 

こちら必須装備品を含むUTMFの競技規則です。山で生き延びるための装備として大変参考になります。

2020年に仕入れた超軽量スリーピングマット!

こちらのマジックマウンテン社から発売されている、シレックス インベマ カンチェンジュンガ195(Sirex Imbema Kangchenjunga195)ドイツ製高級車のシートクッション材メーカー、インベマ社が同じ素材ポリエチレンフォームで作った、超軽量なのが話題になっているスリーピングマットです。先日ずっとamazonのほしいものリストに入れておいたら、30%offになったのでポチリました!  

f:id:tullysuzuki:20200320171708j:image

195cm,0.9cm厚で150gと大変軽量です。

f:id:tullysuzuki:20200320171656j:image

それをさらに170cmに切って更に軽量化します。右は比較のために置いているEvernewの125cm折りたたみ式マットです。
f:id:tullysuzuki:20200320171704j:image

これで150gから126gに軽量化し、収納時の直径も2cmほど小さくできます。
f:id:tullysuzuki:20200320171659j:image

残りの切れ端25cmですが、これも26gと超軽量でザブトンや足置きに使えるし、内部収納が可能な大きさなので、ザックに入れていく予定です。
f:id:tullysuzuki:20200320171713j:image
こちらEvernewの125㎝は180g。十分軽いのですが、Sirexと比べると重く感じてしまいます(汗)ただし外付けせずに内部収納のみにしたい場合はこれしかないでしょう。
f:id:tullysuzuki:20200320171720j:image

Evernew0.5cmに比べるとSirexの方が0.9cmと厚みがあって、クッション材らしい感触のため寝心地も良さそう。外付け前提ならアリだと思います。

EVERNEW(エバニュー) EBA503 FPmat100
 

Evernewの折りたたみマット、私のはFPmat125(amazonでは品切れ)で、25cm x 5回折のもので、上記はFPmat100なので25cm x4回折のものです。ザックの中の幅が25cmあるのであれば中に収納できますUltimate Direction fast pack 30の中にはぴったりフィットします。ですが、fast pack 25の中には入らないので、外付けすべくこのシレックス インベマ カンチェンジュンガを購入しました。

 

山旅記録その1:甲斐駒ヶ岳 黒戸尾根(2泊3日)

こちらは、山本健一さんも良く行く黒戸尾根の記録です!

山旅記録その2:飯豊連峰 剣が峰(1泊2日)

飯豊山は静かでいいで~

山旅記録その3:雲取山から三峰神社(1泊2日)

雲取山は東京在住なら近い割に走りごたえがあってお勧めです!

NO SPICE NO LIFE!

こんにちは。みなさん、秋の三連休ですが何をされていますか?

私は娘の文化祭で撮影班をするため、山行く予定は入れてませんでした(入れられないとも言う)悔しいなぁと思っていたら曇り空で、もうすぐ台風もやってくるみたいで、少し悔しい思いは和らぎました(笑)山に行っているみなさん、くれぐれも気を付けてください。

そんな三連休の合間で山道具のメンテナンスをしてみました。

中でも、料理好きで、おいしいものを食べるために仕事をしていると行っても過言ではないたりぃさんにとっての最重要アイテムと言えばスパイスケース!GSIアウトドア社謹製のスパイスミサイル(GSI Outdoors Spice Missile)です!

f:id:tullysuzuki:20190923142130j:plain

2012年に購入して早7年が経ちました。この時、当時カップラーメンを食べるのに革新的だったSnowPeakのスクーも一緒に二本に買いそろえた時でした。

 f:id:tullysuzuki:20190921151612j:imagef:id:tullysuzuki:20190921151618j:imagef:id:tullysuzuki:20190921151626j:image

何よそれ?という方に向けて、改めて紹介します。

これは上中下段の3段構造になっていて、左の画像のように、それぞれ真ん中に仕切り版が入っているので、真ん中と右の画像のように、裏と表で合計6種類ものスパイスを持ち歩く事が出来るという優れものです!

f:id:tullysuzuki:20190921174340j:image

しかも手のひらに収まってしまいます!!更にプラスチック製なので超軽量。ファストパック的小型軽量化にも大いに役立ちます!

6種類でも何を持っていくか迷ってしまうスパイス好きのたりぃさんなのですが、様々なものを詰め替えて試してみた結果、山の上で食べるときは、比較的ガツンとした濃い味わいのものが良い事がわかったので、最近は下の構成に落ち着いてきました。

上段:コリアンダー(いわゆるパクチー)、ガーリック顆粒

→これはいわゆるエスニック味になります!ガツンと一撃!カレーやスープや焼き鳥に!

中段:一味唐辛子パウダー花椒パウダー

→これはいわゆる麻辣味になります!旨辛!カップラーメンの他、なんでも旨辛味に!

下段:トリュフ塩ゆず顆粒

→これはお上品な和風味になります。うどんやチャーハンなどをやさしい和食味に!

なお、スパイス名の透明シールが付属してきますが、メジャーなものしかないので、テプラの透明テープで作りました。これ貼ってあるとなんだか本格的っぽくて気分が上がるので(笑)

f:id:tullysuzuki:20190921174451j:image

これを上記のように回るキャップを調整すると、各段ごとに2種類を一振りで同時に出すことができる事がスゴイのです。そして、その回す角度を調整する事で、一振りで出る2種類の調味料の量を最適に調整する事ができます。上の例では、18穴中15穴を一味唐辛子に、3穴を花椒パウダーに割り当てています。これはなぜかというと、花椒の方がパウダーであるため一振りで大量に出てしまうためです。私の出したい最適割合は7:3ですが、それより少し唐辛子側に回して調整しています。このようにすると、いわゆる麻辣味のスパイスを一振りで最適割合で出すことができるのです。カップラーメンに3振りぐらいするだけで旨辛味に大変身します!

しかし、問題は上段と下段です。まず上段はガーリック顆粒が中穴キャップでサクサク出てきますが、ドライコリアンダーの粒が大きすぎて、中穴だと出てこれない葉っぱがあるのです。なので、9穴中8穴をコリアンダーにしているにも関わらず大量にガーリックが出てしまいます。これはストレスです!また下段も塩は小穴キャップで調子よく出ますが、トリュフが出てこないし、ゆず顆粒もほとんど出てきません。これも無駄に勢い良く振りかけねばならずストレスでした。そこでチューニングする事にしました。

f:id:tullysuzuki:20190921151631j:image

それがこちらです!方法としてはラジオペンチで穴をいくつかくっつけて大きくしてみただけなのですが、まず左の下段ケースはゆず用に小穴を4つ繋げてみました。右の上段ケースはコリアンダー用に中穴を3つ繋いだものを2つ作りました。その結果、一振りで調子良く出るようになりましたよ!これで温かい料理が冷めないうちに素早くスパイスを振りかける事が出来ますし、腕の筋肉を使う量を少しでも減らす事が出来ます。それでいて6種類もの大好きなスパイスを使う事が出来ます!う、うれしい!!

料理好きな登山者には、ぜひ手に入れて頂きたい逸品です!

そして実は、家の食卓でもものすごく活躍できるんです。これまで、小瓶のスパイスを10個ぐらい置いて冷蔵庫のスペースを占拠していましたが、そのうちの6つは詰め替え用袋で買ってきてストックを冷凍庫のデッドスペースで保管するようにできました。それにスパイスを探す手間も減りました。

また、BBQイベントに持っていくとヒーローになれます(笑)。その場合は、より大きいサイズのスパイスロケットが良いかもしれません。海外で人気のようで、愛を感じるコメントで溢れかえっています(笑)もちろんこのサイズならばオートキャンプでも十分に活躍するでしょう。もう、何本ものスパイスを持って行かなくて済むのです。

GSI Outdoors Spice Rocket 79497

GSI Outdoors Spice Rocket 79497

 

結構な値段でビビりますが、使い込むと、なんて安い買い物だったんだろうとしみじみ思います。たぶん、ザックの中で潰さない限り、一生使えます。

GSI OUTDOORS(ジーエスアイ)では他にも実用的なプロダクトが多くて好きなブランドです。いろいろ持っているのですが、長くなるのでまた別の機会に紹介します。

いやあ、料理って楽しいですねぇ。スパイスミサイルを使った山の料理関連記事を貼っておきます。

息子と共用の食材も、スパイスミサイルのおかげでお酒に合う大人味に調整できます!

山で使ったのがこの時初めてで、それまでずっと自宅で使っていました。

 

飯豊山リベンジ縦走登山(川入から門内小屋経由で飯豊山荘へ(3Days/35.8km/18.4h/3,119mUP)

お盆の前に再び飯豊山に行ってきました!8月9日~11日の2泊3日の縦走キャンプ登山です。

f:id:tullysuzuki:20200216114723j:image

今回は、7月の3連休で果たせなかった、雪渓が残る素晴らしい稜線を眺めるために計画するも、台風が来る予報と睨めっこしながらの、ハラハラドキドキ、低山登山に変更かなあと心配していましたが、直前になって快晴の予報となり、いざ決行する事にしました。 

7月の山行き日記はこちら。

 今回も息子と行く予定でしたが、テニスの合宿のため欠席に。中学生にもなるとだんだんと部活とか友達と出かける機会が増えますよね。高校に行けばなおさら。もう息子とはしばらく行くことがないだろうなと7月に覚悟をしていたけど、今回、本当にそうなってみたら、結構寂しいものがありますね。

しかしながら、今回はソロキャンプ登山の2回目(1回目は雲取山1泊2日)、さらに2泊3日でのワンウェイ縦走登山は初めての体験です。実にワクワクしますね!

f:id:tullysuzuki:20190818162936j:image

前日は会津若松市で仕事。サクサク仕事を終わらせて、いつもの居酒屋へ。ところが本日貸切と看板が出ていて、あちゃーと思ったのですが、マスターに聞くとバイトが急遽休みになったから対応できないから致し方なくとの事、料理は待つから問題ないよ、と伝えてカウンターでゆっくり頂きました。

明日の縦走登山に向けて良質のタンパク質と液体の炭水化物を摂取します。赤べこグラスがかわいい。

f:id:tullysuzuki:20190818162920j:image

今日は暑かったので、すっきり辛口のこちらを頂きました。昔ながらの辛口に現代風の旨さをプラスした、とても素敵な味です。ザ・辛口。懐かしい日本酒。マスター、仕入れから品ぞろえから説明まで自分でやりたがりで、蘊蓄が聞きたい僕が行くと、ニコニコして新しく仕入れたお酒を持ってきてくれます。飯豊山談義も加わって盛り上がってしまい、座敷のお客用の皿が遅いと、厨房より怒られていました(笑)

その度に私が、早く座敷用の皿出してきてと促すという。楽しいマスター、年上だと思っていたら6つも年が下だった(笑)

閑話休題。なんのブログでしたっけ?(笑)

f:id:tullysuzuki:20190818162929j:image

翌日、会津若松駅から磐越西線に乗車し喜多方駅に到着。これは停車するディーゼル車を撮影した、わけではなく、階段の文字です。そこには「階段があって申訳ございません。」と書いてあります。申し訳ございません、は、I'm sorryで、謝っていると昔は理解していたが、最近は、単なる挨拶程度に思うようにしています。そうしないと、意味が分からないです。「階段があります」が事実で、「申し訳ございません」は「ごきげんよう」ぐらいの意味なのです、きっと。
f:id:tullysuzuki:20190818162104j:image

喜多方駅を過ぎてもうすぐ山都駅です。3日前ぐらいまでは雨予報だったから、こんなに快晴になっちゃって、なんて晴れ男なんでしょうか、僕(笑)自称95%晴れ男です。

f:id:tullysuzuki:20210520135320j:plain

山都駅で下車し、飯豊山へのアクセスバスで揺られる事小一時間。すでに猛暑の中、9:26に川入をスタート。清流の横のロードを歩く。実に綺麗な水ですねえ。

f:id:tullysuzuki:20210520135353j:plain

登山口に差し掛かるけれども、もうすでに汗だくだく。先が思いやられます。暑さは苦手~。気温32度は超えてます。すでに暑いので、河原で水浴び。先が思いやられます。
f:id:tullysuzuki:20190818163031j:image

さて、暑い十五里をなんとか超え、2回目の剣が峰。何度来てもすごい見た目ですが、とりつく岩をほとんど覚えているので、実に楽で楽しい登りでした。しかし、ガスがだいぶ出てきました。ああ、今回も天気悪いのかな~。
f:id:tullysuzuki:20190818162940j:image

それにしても暑く、ドライレイヤーで吸い上げた汗がTシャツでは吸いきれず、乾かず、半パンに落ちてくるもんだから、半パンまで半分濡れまくりました。走っていないのにこんなに汗だくになるのは初めてです~。暑すぎる!!!

f:id:tullysuzuki:20210520135241j:plain

しかし、剣が峰を超えて三国小屋から切合小屋へ向かう尾根筋を歩いていると、晴れてきて雪渓が残る飯豊連峰が姿を現した!!!思わずうひょー!と叫ぶ。これが見たくて飯豊連峰に登ってきたんだよな~(^O^)
f:id:tullysuzuki:20190818162952j:image

7月には盛大な雪渓が残っていた切合小屋前の雪渓は、こんなに小さくなり、夏の風景になっていました。しかし、その分暑い。実に暑い。

f:id:tullysuzuki:20210520135114j:plain

切合小屋に14:44に到着。まだ15時前。6:18で走破。コースタイム7:30なので85%で来た。暑くてヘロヘロだったけどソロだと自分のペースでもくもくと登るので少し速い。それにカップラーメン作らず、行動食だけで登ってきたから。さて、テント場もあまりに暑いので、ツエルトをサクッと設営して日陰を作り、キンキンに冷えている800円のビールを購入してプシュー!!!うますぎます。山ビール最高!!!
f:id:tullysuzuki:20190818162828j:image

日差しを避けようとすると必然的に横になるしかないわけなので、寝っ転がって飯豊本山を見ながら雲の鑑賞。今日は風速があるので、飯豊山から雲がわき出て来るように見えて面白い。ビデオ撮ればよかった。でも写真でも伝わるでしょ?

f:id:tullysuzuki:20190818162958j:image

綿菓子風の雲も次々出来て飛んでいく。
f:id:tullysuzuki:20190818162806j:image

うちわの骨組のような放射線状にできていく雲。結局2時間ぐらい雲を鑑賞。形は100種類を超えるぐらいあり、芸術的作品ばかりだった。実に静かで充実した時間を過ごしました。ソロキャンプも素敵だ。
f:id:tullysuzuki:20190818162926j:image

さて、ビールを1本買い足して、本日の夕食、アマノフーズ 親子丼!これはですね、アルファ米でも大変おいしく頂けるダシの聞いたふわふわ卵の親子丼なんです。それがお湯を注いでかき混ぜるだけで出来上がり!!これにGSIアウトドアのスパイスミサイルから、一味唐辛子花椒パウダー、ガーリック顆粒とドライパクチーを振りかければスパイシー親子丼が完成!疲れた身体に染みわたる和食。最高です!!!

☟親子丼を含む軽量食料のおススメはこちらの記事を参照ください!ベスト5紹介してます。

f:id:tullysuzuki:20190818163023j:image

ご飯を食べ終わると、ちょうど飯豊本山と大日岳の間に日が沈むところ。雲と山と夕日のコラボが美しすぎて、いつまでも眺めていられる眺め。結局日が沈むまで写真を撮ってお天道さんを見送りました。私はピークハントよりも尾根縦走が好きなので大日岳には立ち寄らない予定でしたが、この風景を見てしまったので、明日は大日岳にも登ろうと思いました。

 

f:id:tullysuzuki:20190818163033j:image

次の日の朝、東の空から日が登ります。雲が多く、ご来光ははっきり見えなかったけど、今日は晴れ予報で、雪渓の稜線の風景が実に楽しみです。
f:id:tullysuzuki:20190818162923j:image

朝ごはんは、.:ULTRA LUNCH:.ビバークレーション・トマトキック味と、マルちゃん 朝の満足スープ 豆と雑穀。アルコール燃料が少なくてお湯が煮立たなかったけど、まあいいかとお湯を注いでみました。ビバークレーションは良く溶けて2分で十分戻りましたが、豆と雑穀スープが全然溶けず、難儀しました。3分ぐらいスプーンで押してつぶしていましたが、かなりの時間がロスし冷めてしまった。キャンプには向きませんね。味はおいしいんだけどね。これ、豆がゴロゴロ出てきて実においしいんですよ。お気に入りのスープではありますが、山の上ではやはりわかめスープがごめ昆布入りが最強かも。

スターバックスVIA インスタントコーヒー (Pike Place Roastは、ストレートで飲むならかなり良いですね。香りも強いし、味わいも豊か。バランスの取れた味です。朝1番に飲むコーヒーはやはり格別ですね!
f:id:tullysuzuki:20190818163002j:image

切合小屋を5:43に出発。さっそく雪渓のある道を登ります。7月に来た時は延々と雪渓を歩いたけど、今回はここの一部だけ雪渓を歩き、あとは普通の登山道でした。快晴で見通しが良く、今回は恐怖をほとんど感じる事なく歩けました。

f:id:tullysuzuki:20190818162853j:image

そして雪渓を登り切った先には!!!ご覧の楽園が広がっていました!!!咲き誇る高山植物、大量の万年雪が残るどこまでも続く稜線、稜線に覆いかぶさる雲、真っ青な空。まるで絵にかいたような風景がどこまでも広がります!飯豊はいいでー!!と良く言われるこのフレーズですが、この景色を見て、それを実感しました。来てよかった〜。
f:id:tullysuzuki:20190818163253j:image

どこまでも続く稜線の後ろにも、いくつもの稜線が出て来るのが飯豊連峰の特徴。このスケールで360度どこまでも続く。終わりは見えない。無限。無限が大好きな僕にはたまらない景色!!!

 風景 × ∞ = 僕 x 人生!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

f:id:tullysuzuki:20190818162802j:image

難所の御秘所も素晴らしい絶景。絶景の方が切れ落ちている下の方が見えて怖かった。でも一度来ているから足の置き場がより確実にわかり、難なく通過しました。

f:id:tullysuzuki:20190818163027j:image

飯豊本山の少し手前、右手に見えるこれがあのダイグラ尾根です。大嵓尾根と書くらしい。看板にそう書いてありました。難所であって登山道は破線になっているところですが、上から見ただけでも、3次元的に全て崖の岩場道。しかも切れ落ちている。コースタイム9:30、水場やエスケープルートなし。いやー、きついね。こんなの登る人いるのかね(笑)

f:id:tullysuzuki:20190818162913j:image

尾西小屋あたりの快適すぎるトレイル。このあたりは日陰がなくて暑かったんですが、あまりに気持ちの良い景色と極上のトレイルを前にして、思わず走ってしまいました。頬で感じる風が倍程度の速度になるから、その分だけ放射冷却の効率も上がって非常に心地の良い風となって頬をかすめていく。この感覚が大好きでトレイルランをやっていると言っても過言ではない。そしてこの絶景。もう、言葉がありません。うひょー!

今回はベース重量3.9kgの軽量装備で、その上、固形物のおにぎりを食べ切って、乾物も燃料も少し減ったので、更に軽くなり、これだと走る事も可能であることがわかりました。でも今回は暑すぎて水の消費が激しく不安なので、はやあし程度に抑えて行く事にしました。それでも2Lも持って行った水は、尾西小屋手前で空寸前に。すかさず水場で水を補給。切合の小屋番さんによると2日前はもっと暑かったそうで、熱中症で搬送される人や引き返す人が続出したとか。これでもマシになったと言われましたが、経験した事がない暑さに、かなりヘトヘトであった事は間違いないのですが、絶景が素晴らしいし、冷たい水も補給できたので進む事にしました。

その後、奥に見える大日岳に9:23に登頂するも、その時はガスがすごくて眺望はありませんでした。そして最高峰2,128mの割に暑い。これが、後で心配の種になるとは、あまり思っていなかったのですが、とにかく暑かった。

ここまで3:40。コースタイム6:10なので約55%。気持ち良すぎてちょっと飛ばしすぎたけどこの時はちゃんと計算しなかったのが失敗だった。

f:id:tullysuzuki:20190818162917j:image

10:19にガスガスの大日岳から尾西小屋へ戻ると超快晴。結構消耗したので、カップラーメンをほおばる事にした。日清 お椀で食べるどん兵衛は、具が入っている上に、お湯を注げば1分で食べられる優れものです。これを2袋ジップロック スクリューロック473mlに入れると普通のカップラーメンとほぼ同じ量になります。これに更に九州産野菜 味噌汁の具  乾燥野菜(キャベツと人参と小松菜とわかめ入り)と、おだしが効いたきざみあげと、いつものスパイスミサイルタワーから、一味唐辛子とゆずの皮パウダーを振りかけて、特製和風うどんの出来上がり!暑くて疲れた体に染みわたります!!!

スーパーでもお椀で食べる袋めんシリーズは売っていますが、まとめてAmazonでも買えます。最近種類が増えて、ゆず香る鯛だしおそうめんも和風だしスープでとてもおいしい味なので超おススメです!!(2020/2/9追記)

↓これとか、3 x 9 = 27食も届くのでクリックしてはいけません(^^;誰が買うんだろう。

カップラーメンで腹ごしらえした後は、快適に稜線を歩き、梅花皮小屋を目指す。しかし、ご覧のように日差しを遮るものがほとんどないため、景色は最高だが、暑くて水をどんどん消費する。と、ザックの中のリザーバーの水が吸えないようになる。え?1.5Lも入れてきたのに水切れ?ラーメンで0.3L使ったけど、まだあると思っていた。そしてフロントリザーバーの残りは0.4L程度。うーん、持つかな。梅花皮小屋まで水場はないはずだ。これはうっかりしていた。だからリアのリザーバーは好きじゃないんだよなぁ、とか思っても後の祭り。

f:id:tullysuzuki:20210520135029j:plain

これまでの経験からこの暑さだと0.4Lで行くのは無理っぽい。引き返そうかな、と考え始めていた時、雪渓渡りがあった。ああ、そうだ。ここに雪が大量にあるじゃないか。うひょー!汚いけど、ほじくり返して綺麗な雪をペットボトルで掻き込んでみたら、綺麗にサクサクと入るじゃないですか。これでお水ゲット!!!しかもキンキンに冷えてます!最高です!!!(^◇^) 

f:id:tullysuzuki:20210520134949j:plain

一瞬氷水で生き返って歩いた後は、ガスが新潟県側から容赦なく吹き付けてきて、一転寒くなるという天候急変の中、かなりモチベーションが落ちてトボトボと歩いていたら、前から見覚えのある小柄な人が。あら!東北の虎こと、アミルさんじゃないですか!今日山形県側から登るって聞いていたからすれ違えるかな~と思っていたら、軽々と登ってきました!聞けば、このまま切合まで縦走し、別の山形県登山口の大日杉まで下り(!)一泊、翌日、別の友人と合流して再び飯豊連峰に登って縦走し、下山するという。ええ!何それ?私が3日かけて走破する道を2日で往復?!それって6倍速?!さすが、世界のアミルさんはレベルが違います!再びものすごく刺激を受けました!

僕がアミルさんと話すのは2回目。1回目は彩の国100mileレースで優勝した時、South2週目に入るアミルさんを、エイドスタッフとして送り出したとき。この伝説の完走者0人のレースの第2回において、最後の周回に進んだ20人余りの猛者の中で、ただ一人だけ笑顔だったことを鮮明に覚えている。今日はその時の笑顔と同じだった。この人は普段から山を楽しんで歩いているからこそ、辛いはずのレースでも楽しむ事ができているんだ。普段から楽しむ事。これ、仕事でも受験でもトレランレースでも、最も大事な事です。好きこそものの上手なりです。僕が小学生のころからそうだと確信していた事実。今でも変わらない。そして今日、その思いを更に強固なものにする出会いだった。トレランレースのボランティアスタッフとして参加したり、試走会に行ったりすると、そのような出会いが多いから好きだ。これからも積極的にボランティアをしたいと強く思う。そこから得られる、未知の体験。それは僕をまだまだ成長させてくれるモチベーションになる。はっきり言って大学に行くよりも刺激を受ける事が多い。会社で仕事をしていると、どうしても会社の人間と話をする事が比重として多くなる。そうすると科学的学問分野が広がる事があまりなくなってしまう。もちろん社会人で大学に行く事や、異業種交流会や、勉強会に行く事も非常に大事な事だと思っているが、更に、まったく異次元の、異業種の、仕事や興味範囲で出会えないような圧倒的な心身パフォーマンスを発揮する人達と接する機会が、トレイルランに出るとたくさん生まれる。世界で戦うアスリートの考えている事、行動している事に共感して、疑似体験できるのだ。それは世界を相手にICTで先陣を切ろうとしている僕にも大いに役に立つ。異なる科学的分野が融合した時こそ破壊的イノベーションが生まれるのだ。そのためにも、学際的学問と、異分野の科学の圧倒的な体験をする事が重要なのだ。そして40代になってもウルトラトレイルでは戦えて、ゴールして、祝福されるという体験。それをベースに縦走登山も軽々と出来てしまうという事実。今日を境に、僕はますますウルトラトレイルにのめりこんでしまう事は間違いない。

この後、流れて暴れまわる雲を眺めながら、雪渓の前でしばらく雲談義をして、竜だとか綿菓子みたいだとか子供のような会話を楽しんだ後、お互いの無事を伝えてお別れしました。そしてアミルさんのアンドラトレイル入賞を期待している事を柔らかく伝えて別れました。雲談義楽しかったっす!アミルさんと友人のsugaさん、お付き合いありがとう。

f:id:tullysuzuki:20210520134916j:plain

僕も刺激をもらって十分に休憩できたから、その後、ガスガスの梅花皮岳を登頂し、ご覧のガスの中の北俣岳を超えて門内小屋へ14:17到着。コースタイム4:54のところ5:20。水不足でゆっくり来た割にはまあまあ速かったかな。

風が強すぎてテント泊は無理だなと直感したけど、テントサイトは山のかげだから風は来ないよ、という小屋番さんを信じてツエルトを張ってみるも、軽量化のため12cmちょっとの軽量ペグ6本しか持ってこなかったため、張り終わって強風にあおられたらペグが1本、2本と抜けてしまう。石で止めてみるも、バタバタ風が来ると石がゴロゴロ動く。これは無理と判断し、ツェルトをグルグル丸めて避難小屋へ文字通り避難。人生初の避難小屋泊となりました。

f:id:tullysuzuki:20190825162229j:image

このような小ぎれいな避難小屋の中には、6人ほどの男性しかおらず、皆さん山慣れしている感じであったけど、その中でも一番黒くて体幹の良いおじさんの隣にマットを置かせていただき、避難小屋の使い方とか、火器を使う場所などをいろいろ質問して、丁寧に教えてもらう。

ものすごく経験豊富な方でしたが、実はこの方は只者ではなかった。地元が山形市で同郷出身だったのですぐに意気投合したのだけれども、南高登山部出身で有名人だったらしく、冬の雁戸山から山形神室を経て面白山まで縦走した事がなんどもあるそう。そこは私の故郷の裏山を登って行った先にある奥羽山脈の稜線ですが、一般登山者は行かないハードな道。ましてや冬に行く人の話は聞いたことがない。それを高校生の時に登ったとは恐れ入りました。今日は会社のセンパイを飯豊山に連れて、新潟から75Lザックを背負って来たそうで、鍋を持ち、平牧の豚肉味噌漬けや豚汁を作ってセンパイにサーブしており、泡盛の1Lパックも背負ってきたそうで、おこぼれを頂きました。山で泡盛、初体験でしたが最高です。

彼の75Lザックに対して、私は30Lザックで3.9kgです、と言ったら、それはそれで大変驚かれていました。トレランのグッズの事を一通り説明したら、プロ級の登山家から見ても魅力的なものが多いようです。特に気に入られていたのが、SOL Escape Lite viviですね。これはカサカサ音がせずリユースできて超軽量超小型で防水透湿。そして暖かい。シュラフシュラフカバーとインナーシュラフが全て不要になってしまう驚異的な製品です。お互いにいい刺激を受けました。次ははやりテッパンを持ってきたいな。そう強く思いました。平牧のステーキに勝つにはテッパンしかありません(笑)

☟3.9kgを達成するために私が使っている軽量キャンプ登山装備の参考記事はこちらからどうぞ。

☟軽量化のためのトレイルランニングでの知見を活かした軽量な行動食はこちらからどうぞ。 

私が愛用するジップロック スクリューロック473mlですが、これでラーメンを作っていたところ、隅で料理されていた方が、なんとジップロックの袋でラーメンを作られていた!ジップロックはやはり最強の山道具ですねぇという話で盛り上がったこの御仁は、昨日、あのダイグラ尾根でソロで登ってきたらしく、超大変だったとおっしゃっていましたが、話している顔はニコニコ。すごいなぁとFacebookの交換したら、あとでなんと本物の南極隊員だということを知りました。恐れ入りました。

このように、ガチな人しかいない飯豊連峰の楽しい避難小屋は日没とともに皆就寝し、結局ヘッドライトを一度も使わずに過ごしたのでした。ビュービュー風の音がしますが、テントが倒れる心配もないので、そこそこ眠れました。でも、さすがにEscape LIte vivi + フリースベスト+雨具だけで寝ているので、朝方は少し寒かったです。Escape Lite viviを顔の上まで被って寝ました。

f:id:tullysuzuki:20190818162758j:image

次の日、風はすっかり止んでいました。そこで見たものは、これまで何度も雲海から登る太陽を見てきましたが、こんなに壮大なスケールで見たことがない日の出の姿がそこにはありました。

この太陽が昇ってきているのは蔵王連峰の主峰、熊野岳の真横だそうで、そこから登ってきた太陽が飯豊連峰を初め、朝日連峰から月山までを雲海の海原の上から照らしているという見たこともない絶景でした。空気が澄んでいる時は鳥海山まで見えるという。すごいよ、山形県。すごいよ地球。地球の丸さと、太陽のありがたさを全身に感じる。なんて暖かいんだろう。

この風景と似ている風景は、あの風の谷のナウシカメーヴェに乗って地平線に向かって飛んでいくアニメの風景でしか見たことがない。この雲海の下には、王蟲が走っているし、死海が広がっているんだ。この雲を歩いていけば蔵王権現にたどり着ける。天狗様は早朝に雲海が出ている間にあそこまで駆けて行くんだ。

そんな事が本当であるかのような風景、風の音、雲の動き、お天道様の力。どんな感覚を得ようが、どんな自由な発想をしようが、何を思い出そうと自由。

どれがどの山か、まったく知らなかったけど、周りの玄人おじさんがみんな教えてくれました。ここは山が深すぎて携帯電波がたまにしか入らないですから、こういうときは人間の知識頼みですね。

f:id:tullysuzuki:20190818162955j:image

雲海は、山間に蓋をするようにたなびいているが、これは、左側の飯豊連峰の先にある朳差岳の先から、新潟側からやってきた雲が小国町に流れ込む事でぴったり蓋がされるそうで、それを利用して航空機から発見されにくいため兵器の元となる金属工場が設置されていたんだとか。地理学をこよなく愛するたりぃさんには、目から鱗の知識でした。こちらも何度も飯豊に来られているセンパイに教えていただきました。避難小屋最高ですね。病みつきになりました!

f:id:tullysuzuki:20190818162809j:image

朝ごはんは、ULTRA LUNCHのビバークレーション・トマトキック味。それに海苔のスープとSTARBUCKS VIAコーヒー。お湯を沸かして5分、注いでかき混ぜて2分で全て出来上がり。暖かいうちに頂いて元気いっぱい。このセットは暖かくておいしい朝ごはんを愛する人におすすめします。特に、沸かし直しが難しいアルコールバーナーや固形バーナーを使用するFastPackerには最適です。
f:id:tullysuzuki:20190818162818j:image

3日目は超快晴!ものすごい青空となりました。来てよかった~。小屋直下にある雪渓の水場にたっぷりの水を汲みに行き、6:06に門内小屋を出発。少し離れたところから見ると、連峰と青空に映える美しい門内小屋。また来たいな。
f:id:tullysuzuki:20190818163020j:image

今日は快晴だけど、早朝からもう暑い。でも、稜線直下には雪渓がところどころに残っていて、時折涼しい風を送ってくれます。それにしてもこんなに気持ちが良い稜線歩きは初めて!ほんとに快晴で良かった!

f:id:tullysuzuki:20190818163016j:image

 今回の下山ルート、梶川峰への尾根を右折して稜線を歩くと、お花畑が広がる湿原の先に、昨日たどってきた稜線が見渡せる。実に素敵な稜線。何度も何度も振り返っては眺めた。

f:id:tullysuzuki:20190818162943j:image

しかし、梶川峰を過ぎると、徐々に斜度がきつくなり、最後は、ご覧の根っこが連続する崖を降りるレベルに。しかも両端切れ落ちている。ここは、踏み外したら下まで落ちます。それが数時間も続く。気を抜かず一歩一歩確実に、仮に滑っても踏み替えるところまで考えて足を置く。トレイルランニングのレースでも、ここまで集中して下り続ける事は稀だろう。こんなに軽い装備でもこれだから、一般のテント泊者ならもっと大変だ。しかも暑くて水の減りが早い。下りなのに。

更に、このレベルの急斜面の登り返しが2回ほどやってくる。下りで神経を使ったから気分的には楽なのだが、いかんせんパワーを奪われる。おなかが減る。ジェルを掻き込んで休みを入れながら進む。もうすぐだ。立ち止まっても前には進めない。

f:id:tullysuzuki:20210520134831j:plain

9:24に登山口へ到着。3:18。コースタイム5:10なので63%程度。下りはかなり得意な方ですが、危険個所、ザレ場、根っこ、岩場、ドロップオフ、崩落、の連続で、かなり疲れました。

この後、門内小屋で一緒だった南極隊員の彼とピッタリ合流。彼は門内小屋を30分ほど僕より早く出発して、梶川峰の一つ先の丸森尾根を下ってきた。そちらもそこそこ大変だったようだ。でも登り返しはなかったそう。どっちが楽なのか、今度試してみたい気がした。

小国小屋からのバスの時間は午後13時過ぎだったのでまだ4時間ぐらいあり、彼に車で乗せて行ってもらう事になりました。ありがたやありがたや。飯豊山荘でお風呂に入る際も、1万円札しかない私に現金を貸してもらい、後から風呂にやってきた、山都駅のバスから一緒だった若者も合流して、米沢駅まで送ってもらいました。感謝感謝。車はルノー・デカングーだったから、実に快適な山道ドライブを楽しむ事ができた。

そこから山形駅まで鈍行に乗って小一時間。おかげさまで中学校同窓会の2次会から合流かな~と言っていたのが、1次会の途中に間に合い、恩師にも久々に会う事ができ、おいしい寿司屋のお座敷料理も、急遽欠席メンバの分が余っているからと大量に頂きました。さっき飯豊山から下ってきたよって言ったらみんな驚いていましたね。まあ、山形県に住んでいてもみんな登山するとは限りませんからね。

そして2次会はカラオケで、洋楽、懐メロ、若者ソングを熱唱し、3次会では同級生の奥さんも合流して居酒屋へ。懐かしい話と近況の話で夜は更けていきました。実に楽しいエクストリーム帰省でした!

f:id:tullysuzuki:20190818162832j:image

今回2泊3日の山行きだったから、ソーラー充電器を持っていきザックに括り付けて行動中に充電してみました。結果としては、2日目快晴ではなかった事もありますが、約 8時間充電して、約半分の充電(iPhone50%分)というレベルでした。やはり、快晴で、かつベースキャンプに固定設置の場合に比べると半分程度の充電となりましたが、まあ、仕方ないですね。

ソーラー充電器の話は詳しく書いた下記の記事を参照ください。この時は、ツェルトに吊るしてベースキャンプ地で一日充電してみました。

いやあ、実に楽しかったです。飯豊山、もっと早く登ればよかったな~、飯豊山、最高でした。ただ、こんなにハードな山だとは知らなかった事もあり、初~中級者にはお勧めしません。こんなに苦しい山なのに、辛い顔をしている人はただの一人もいません。そういう山でした。しかしドMな方は十二分に楽しめます(笑)是非どうぞ!

最近の新装備は7月の時と同様なので、参考にしてみてください。

 ☟飯豊山に登りたくなった理由はこちら。

☟息子との初キャンプ登山@雲取山はこちら。

☟私のソロ初キャンプ登山@雲取山はこちら。

飯豊山修験道登山の準備(軽量BBQ装備にこだわる)

先月7月の3連休に登った飯豊山修験道を巡る2泊3日のファストパッキング・キャンプ登山の準備として、装備品を紹介します!

テーマは軽量化

今回のテーマは、これまで同様「軽量化」です。なぜなら軽ければ軽いほど荷物が揺れず、コンパクトゆえに枝に引っかかるリスクも減り、安全な山歩きができると信じているからです。これはトレイルランニングレースに出ると実感できる、登山者にとっての大きな利点です。軽いからバランスをとって軽快に歩ける、つまり安全なのです。

もっともキャンプ装備だとさすがに総重量があり、膝への負担を考えるとファストパッキング装備でも走れませんが、それでもバランスがとりやすく歩きやすいという利点は変わりません。

ただし、荷物の真ん中に重量物を入れる、というパッキングの基本は守る必要があります。もっと言えば、肩甲骨の上が最も安定する場所ですから、真ん中より少し上が安定する場所です。ザックによって上下位置が変わりますが、これが基本です。

でも、全体的に徹底的に軽量化しておいて、拘るところは重さを犠牲にしても持っていくべし!という信念のもと、今回新たにこだわるのは、鉄板BBQとワインです!

炊飯セットその1(メスティン+テッパンセット)

f:id:tullysuzuki:20190706234445j:image

こちらは息子のメスティンセット。これが100均で購入した保冷用の小さめ100円バックにすっぽり入ってしまいます!

メスティンとは、スウェーデンのアウトドアメーカー、トランギア社のアルミ飯盒で、登山者の間でもSNSでも有名な飯盒です。昨年甲斐駒ヶ岳で黒戸尾根の七丈小屋に泊まった際に、ほとんどの人がメスティンでご飯をおいしそうに食べていた様を見て、「これは絶対においしく炊けるんだ」と確信して購入に至りました。大変軽量でコンパクト。こんなのでご飯炊けるのか?最初に見た時はそう思ったものです。

こちら、黒いハンドルが標準ですが、赤いハンドルもあるんですよ。

trangia(トランギア) メスティン レッドハンドル TR-310

trangia(トランギア) メスティン レッドハンドル TR-310

  • 発売日: 2018/10/01
  • メディア: スポーツ用品
 

メスティンで何が作れるのかは以下の本などが参考になると思います。相当詳しいので覚悟が必要です(笑)

メスティン自動レシピ

メスティン自動レシピ

 

f:id:tullysuzuki:20190706234452j:image

メスティンは本当にいいサイズで、シラモトテッパンとEsbit(エスビット) ポケットストーブがピッタリ収まります。

シラモトテッパンとは真ん中の黒い板で、山用モバイルテッパンをつくっている神戸のトレイルランナーのシラモトさんが、SNS(Facebook)でしか販売していない一品ですが、サイズ、溝入れ、名入れを初め、様々なカスタマイズを施して制作して届けてくれ、最初からコミュニティに入るのが前提になっているという、素晴らしい販売方式のテッパンです。コミュニティを覗いているだけで、使い方を初めとして、どんなおいしい料理が作れるのかがわかり、アップされているジューって動画を見ているとどんどん自分もジューってやるんだっていうテンションが上がってきて、とうとう自分で焼いて動画撮ってアップしてイイねをもらった時の感動!そして、だんだんと違うサイズがいろいろ欲しくなってしまい、次のテッパンをオーダーするのです(笑)iPane5、メスティン、ラージメスティン、B5、A4、にゃんぱん、などなど全部良すぎて決められないサイズばかりのラインナップです。そんな良いところばかりのシラモトテッパンですが、620gという重さがネックです。iPane5であれば335gなんですよね。ソロキャンプならこっちが欲しいところ。こうやってテッパンが増えていくんだね(笑)

エスビットポケットストーブは、メスティンを買おうと思ったら自動的に買う事になるストーブです。超コンパクトな一品で、これ一つでバーナー、風防、五徳、燃料ケースを兼ねてしまうという、ものすごく便利なバーナーです。しかもシンプルで使いやすく、頑丈で安価。あえて欠点を上げるとすれば、風防が貧弱であることと、燃料が高価なこと、ススで黒くなることかな。鉄板にはそれなりの火力と持続時間が必要なので、極厚ステーキなどを焼きたい場合には、ガスバーナーの方が結果的にいいかもしれません。

 ソト(SOTO) スライドガストーチ/防水マッチとか先割れスプーンも入ります。鉄板が入るのが実に凄いんですよ。。こんな小さなサイズでも山でBBQが楽しめるんです!しかも、ジュー!っと音がするんです!

トングと小手ベラとカッティングボード(鉄板置きとして使用)は100円ショップ。こういう小さめの小物って意外とダイソーで売ってるんですよね。しかも壊れずにJapan Qualityを維持している。素晴らしい。

あとは、いつものGSI Outdoors Spice Missileを入れて、蓋を取るためのスマートフォン用シリコン携帯スタンド吸盤式を入れたら完了です。

ワイングラスがあるとワインが相当おいしくなる

f:id:tullysuzuki:20190717203221j:image

そして今回の目玉はこれ!ジップロックのスクリューロック730mlです!!!これを開けると。。
f:id:tullysuzuki:20190717203225j:image

じゃーん!ワイングラスです!!しかも薄型!!!シリコンとかプラスチックとか試しながらいろいろ考えてみて、やはりグラスはガラス製が良いなぁと思っていたんです。なぜならアウトドア用のプラスチックやシリコンのものは、どれもグラスとは言えないレベルの品でした。また、アルミ製のグラスなど、ワイングラスとしてあり得ないと思いますし、陶器もしかり。色が見えないというところが特に。まあ、いろいろあって失望を繰り返していました。

そんな時、知り合いのマジックバー店主に、100円ショップで小さめの足が無いワイングラスが売っているよと聞き、さっそくダイソーへ。そうすると本当に100円で小さめの薄型グラスが2種類売っていました!でも、やはり割れてほしくないから何に入れて運ぼうかな~と考えて、ビバークレーション用に買ったクリックロック480に入れてみるも高さが足りずに入らない。でも確かいろいろサイズがあったよな気がする。。。とみてみると、730mlサイズに少し届かない。なら、どうせ持っていくマイクロファイバータオルを一緒に詰め込んでみたところ、ぴったりフィット。しかも近所のスーパーで半額の175円でなげ売っていたから、+108円の283円でこのセットが完成しました。100円ショップ、改めてすごい。このサイズの、ある意味ワイングラスとしてはショボいサイズのグラスなので、100円ショップでないと売れないと思うんです。でも、山用として、また、日本酒用としては、実はこのサイズは最適で、しっかりと香りも集めてくれるのです。自宅では麦茶用として毎日活躍。唯一の欠点は、音がショボい事。カチンと鈍い音ががっかりなので乾杯はしないほうが良いです。

 ジップロックスクリューロックは下記の3種類&3色蓋がおススメです。まだスーパーで見かけないですがAmazonで買えます。(2020/2/9追記)

ジップロック スクリューロック 300ml&473ml&730ml 各1個入 パーティセット

ジップロック スクリューロック 300ml&473ml&730ml 各1個入 パーティセット

  • 発売日: 2019/10/25
  • メディア: ヘルスケア&ケア用品
 

マットは最重要項目です

f:id:tullysuzuki:20190706234420j:image

今回の軽量パッキング内容。甲斐駒ケ岳とほぼ同じ装備。基本はだいぶ揃って定番になった。

今回のNew Itemは、まずマット2つです。

EVERNEW(エバニュー) EBA503 FPmat100
 

軽さから、長年エアマットを愛用してきましたが、撤収の遅さには閉口していました。空気を抜くのが面倒で、時間がかかり過ぎる。手早くやるとケースに入らない。雨が降っているときや天候悪化の時には致命傷になりかねません。やはりエア無しにするしかない。そう思ってもあの巨大な外付けなんてあり得ない。何かないかなと探していた時、この折り畳みプロダクトが、チタンクッカーやホイッスルなどでメジャーなEvernewさんからリリースされました!

このFPmat100は、必要最低限の5mm厚の100cmウレタンマットを四つ折りして25cm幅で折りたたんでザックの中に収納できるという、超画期的な製品です!!!100cmあれば、あとはザックとザブトンと靴があるので十分です。

しかも、下調べした限り、私のアルティメイトディレクションFASTPACK 30の横幅にピッタリで、長さはすこし長めか、という絶妙なサイズ。ま、入らなかったらカットすれば入るから、と考えて即購入!今回初持参ですが、これは最高です!なんとピッタリサイズ。もしかしてUD fastpack30 に合わせて作りましたか?(笑)設置も撤収もわずか5秒!!しかもパンクの心配もなし!かなりナイスなプロダクトです。もう、エアマットの出番はないと思われます!

もし背面パッドの後ろにハイドレーションパックを入れないのであれば、背面パッドも外してこのウレタンマットを背面パッド代わりにするのもありです。そうすると150gの軽量化になります。なんと素晴らしい。。。一石二鳥!!

 2つめもEvernewさんの新作。これも地味にすごいです。必要最低限の厚さながら、なんと8つに折り曲げて収納できるようにしてしまった一品で、画像のような手のひらサイズに畳めてしまいます。よくある、細長くなってしまって収納スペースが限られるザブトンマットと違い、ポケットでも隙間でも、どこでも収納可能になってしまいます。これって休憩時や、テントの設置/撤収時に、意外とさっと取り出せなくて使いにくいんですよね。今まではFastpack30の巨大な背面ポケットにザブトンマットを突っ込んで活用してきましたが、これからはサイドポケットの余ったスペースに突っ込むだけなので、なんと、ザックを背負ったままでも取り出してザブトンを広げられてしまいますよ。画期的過ぎてぐうの音も出ない。

Evernewさんのプロダクトは、いつも使い心地が想像を超えるレベルに達したものしか世に出さないから、気が付くといつの間にかEvewnew製品が愛用品の中に勝手に入ってくるんだ。困ったなぁ(笑)

チタンクッカー、チタンアルコールストーブ、チタンゴトク、FPmat100、コンパクト折りたたみマット、ウルトラライトアンブレラ、ホイッスル。おい!いつのまにこんなに浸透してるんだ(笑)しかも、クビにした品が一品もない(汗)

ああ、ス・フォーク/サオもあるな(笑)一度もEVERNEWだから、というブランド理由で購入していないのがスゴイ事です!

ちなみに、運動会でラインを引くためのライン引きって大抵Evernewなんですけど、知ってました?あれもものすごくきれいにラインが引けて使いやすい品ですよね。

カメラが最も重いけど持っていきたいモノの一つですね

ソニー SONY デジタルカメラ Cyber-shot DSC-RX0

ソニー SONY デジタルカメラ Cyber-shot DSC-RX0

 

もう一品はこれです。これについての経緯は過去ブログを下の方に貼っておきます。

山旅用カメラとして、特にFastpackingスタイルだとどうしてもミラーレス機の重さと防水性を考えると扱いにくかったのですが、このカメラはわずか110gで手のひらサイズでポケットに収まり、10m完全防水防塵です。それでいて1.0型CMOSセンサー+1,530万画素+24mm/F4.0単焦点ツァイス テッサー T*レンズは、このボディサイズからは想像できない画質で風景を切り取ってくれます。画質のイメージは、スマホコンデジAPS-Cの間ぐらいです。こちらのサイト(すまほん!!)の画像がわかりやすいのでリンク貼っておきます。

https://smhn.info/wp-content/uploads/2019/07/camera-image-sensor-size-full-flame-asc-c-micro-four-thirds-smartphone-list-1280.png

山歩きをメインで行くとき、トレイルランで行くとき、カメラを持っていくかどうか迷うとき、いつでもどこでもポケットに忍ばせて置けるし、ミラーレスを持っていくときも予備カメラや動画専用カメラとしても大活躍してくれます。

なお、2019/4に出たRX0M2は手振れ補正とチルトディスプレイが付いているので、動画を考えている人ならこちらがお勧めですが、私は軽さ&コンパクトさ&コスパ(地味に重要な要素)を考えて初代機RX0にしました。私の場合、箱破損のアウトレット品をRX0M2発売日付近で約半額まで下がったところでポチってゲットしました。箱が汚いとか傷とかどうでもいいので(一生使います!)

炊飯セットその2(軽量アルコールバーナーセット)

f:id:tullysuzuki:20190706234511j:image

長年愛用している私のアルコールバーナーセットを紹介します。コンセプトは明白、コンパクトさと軽量さです!このセットで198gです!!(燃料のアルコールを除く)しかも安定して素早くお湯を沸かしたい。そんな拘りのチョイスです。

ご覧のように全て重ねると、ベルモント チタンシェラカップ深型480サイズに全て収まってしまいます♪ピッタリフィットしているから揺れてもガタガタ言いません!マッチを選んだ理由も軽さとパッキングしやすさから。

f:id:tullysuzuki:20190706234532j:image

組み立てるとこのように立派なクッカーになります。チタンの蓋もベルモントチタンシェラカップリッド(M)です。ベルモントには2種類のリッドがありますが、この3つ穴を選んだ理由は、スノーピークのチタン先割れスプーンで引っ掛けると、この3つ穴のうちの2つにすっぽりと入り、簡単に扱う事ができるからです。穴の大きさが絶妙に違うサイズで並んでいるからできるんだと思います。ちなみにEvernewの木製スフォークでは、残念ながら入りませんでした。チタンの薄いものでないと入らない設計ですね。スフォークはお気に入りなのですが、持っていかない唯一の理由です。このクッカーを使わない時は持っていきます。

なお、アルコールストーブの中心には、100円でも売っている燃料やキャンドルがすっぽり2つ入りますので、それを予備燃料として持っていくのもありです。上の写真はキャンドルです(今回は持って行きませんが)

f:id:tullysuzuki:20190804102723j:image

アルコールバーナーは、エバニュー チタンアルコールストーブです。またEVERNEWさん来ましたね!(笑)

このチタンは軽いのも良いんですが、良い感じにチタンの焼き色が付くのが良いんです。使うほど表情が変わってきます。チタン十字ゴトクも持っていますが、もっぱら火力調整用&重いクッカーを乗せる場合用として使っています。こちらも七色になります。

そして、チタン十字ゴトクの代わりとして、兼風防として、さらに地面で安定する事を目的としてトランギア B25用ゴトクを使っています。実はアルコールストーブは、火力調整ができないし、炎が結構揺らぐために風防は必須で、私もいろんな風防を持っています。しかし、安定する風防となると、重めで大きめで折りたたみになるのが大抵で、軽くすると扱いにくく安定しないデメリットが高くなり、下手をすると風で谷底に飛んで行ってしまいます。超使いにくい。。

そして見つけたのがこちらなのです。これはゴトクとして売られていますが、簡易的な風防の役割もできるため、荒天になったらお湯を諦めて行動食でやり過ごす!と覚悟を決めれば軽量コンパクトにできると考えて選びました。なお、シェラカップを乗せるには大きくてギリギリでしか乗らないため、ラジオペンチで内側に曲げて加工しました。ほんの数ミリなので強度的にも今のところ問題ないです。こうする事でチタン十字ゴトクは不要になります(さらに軽量化)

また、アルコールストーブは小さいので安定して地面に設置する場所を見つけるのに苦労します。でも、そんな時間も、もったいないだけの無駄時間。このゴトクならガスカートリッジぐらいの底面積があるので、不整地でも比較的安定した場所を決めやすくなります。つまり、取り出して目の前の地面に置くだけで全ての設置が完了するのです。アルコールストーブが安定する場所を探したり、ゴトクを取り付けたり、風防を取り出して展開し風の向きを確かめて安定した場所に風防を設置する、そういった手間が一切不要になるのです。山で最小限の時間でお湯を沸かして食事をしたいなら、これが最強セットで間違いないと思います。アルコールストーブをひっくり返してしまい貴重なお湯をこぼしてしまった経験があるなら、この便利さがわかると思います。飯豊山などの奥深い山には安定した地面などほとんどないのが実情ですしね。

2泊3日の全食糧

f:id:tullysuzuki:20190706234427j:image

2泊3日の全食料です(BBQ用肉とコメを除く、私の食料)。いつもながらちょっと多いですが、まあ、緊急ビバーク用も兼ねて。と言い訳して好きなものをたくさん持ち込みます。今回の補給食は安定の品+在庫処分。トレランレースじゃ無いから、そんなにシビアにカロリーとか糖分とか気にせずに選択。多少ブレても何とかなる。でも、レース用も定番になってきたからほとんど同じ装備なんですけどね(笑)

・行動食:つぶあんトッピング、グミ、柿ピー、ジェル、ブラックサンダー

・食料:親子丼、みそ汁、カレーライス、カップラーメン+乾燥野菜、ヴィバークレーション

特筆すべきNew Itemはすりごま。これはカップラーメンが実においしくなります。それから、きくらげとコーンが主体の乾燥野菜ラーメンの具。これもカップラーメンが別物になります。あと、写真に写っていませんが、スパイスも重要です。下記の記事を参考にしてみてください。

 

それから果汁グミですね。これはおいしい。少しでも軽量化のため、ミカンジュースの代わりに果汁グミ持っていく事にしました。

ULTRA LUNCHビバークレーション

それからULTRA LUNCHのビバークレーション、ホッターザンカレー味です。これは期待した以上においしい味わいの良いスパイスミックス。さすがのドミンゴさんのパンチの効いた味付けです。辛いとか、そういうのではなく、旨いのです。ULTRA LUNCHは下記サイトか、都内などのOutdoorショップで購入できます。カレーメシも結構うまいのですが、あのルーを溶かすのが面倒臭すぎて、一通り食べた後はもう買ってません。5分も待った上にルーを溶かすのにどんだけ時間かけさせるんでしょう。それにしてもあれはなんでルーを砕いて入れられないのだろうか?意味が分からない商品。味も普通だしね。まあ、ULTRA LUNCHならお湯入れて2分待つだけでおいしいカレー飯が頂けます!しかもパッキングは隙間でOK。ゴミも最小限のパック。超おすすめです!

今回紹介した軽量グッズは、フィッティングが重要になるので、実物を見ることも重要です。オンラインストアだとそのあたりが口コミに頼るしかないところが大きいですが、やはり定期的にお店には通いたいところですね。私は御徒町OD-BOXとお茶の水&池袋L-Breathが軽量ヲタクとしてはお気に入りです。L-Breathの品揃えの事前確認と店舗に在庫がないときの購入には、下記のVictoria/L-Breathオンラインストアが使えます。値段は大体同じですね。

さあ、これで山の上で鉄板BBQをしながらグラスで赤ワインを楽しむことができます!

間違いなく最高の山キャンプになる!!  

どうなったかは、下記の記事をどうぞ(ちなみに最高でした(笑))

 昨年、甲斐駒ヶ岳キャンプ登山に行った時の、装備や食料を書いた過去記事を以下に貼っておきます。


トレラン装備って何よ?という方はこちら参考までぜひご覧ください。

飯豊山修験道Day2 究極の修験道を経て飯豊山神社へ

 

 一日目のブログは下記からどうぞ。

前日はなんとか切合小屋キャンプ場に滑り込みBBQをしました。

f:id:tullysuzuki:20190717203935j:image

さて、一日目の夜中は、ずっと大雨が続いたが、案外快適に眠れたツェルトを出ると小雨で、すでに出発したグループが半分ぐらいだった。
f:id:tullysuzuki:20190717203920j:image

朝食はメスティンで炊飯!なんと、諸般の事情により山の上で初の炊飯です。まあ普通の飯盒は昔やった事があるし、なんとかなるべ、と思ってました。

メスティンって何?という方は、以下の記事を参照ください。

しかしながら、前日の楽しいBBQで燃料を使いすぎ、アルコールが30ml弱と固形燃料が二つしか残っていなかった。そして、メスティンとの相性が良いという噂のエスビットの固形燃料に着火を試みるも、なかなか火がつかない。防水マッチは、点火剤部分は着火するけど、本体部分が濡れていると所詮火がつかないことを知った。普通のマッチの方が木は燃えるが着火は難しい。ターボガスライターは何故かつかないと息子が言っているので、私のアルコールバーナーを着火。これは液体で気化したアルコールへの着火なので防水マッチでもすぐに着火できた。しかし、30mlに満たない量であったため、10分も持たずに鎮火。蓋を開けてみたら、予想通り、ほぼ米。試しに食べてみるも、噛み切ることも出来ない硬さ。まいったな。

仕方ないので再度ガスターボライターを見てみると、出力つまみが最大になってしまっている。プラスにするとつきやすくなると勘違いした息子が回したようだ。これでは勢いあり過ぎて小雨の時はつきにくい。マイナス方向に調整していざ着火!ボッと着きました。そして残り2個の固形燃料のうちの一つを点火。追加加熱して無事にご飯になりました。後半5分でお湯も少し沸かし、アマノフーズのナスの味噌汁をつくっていただきます!

炊きたてのご飯としょっぱめの味噌汁だけでこんなに美味しいなんてねえ。久しぶりでした。あっという間にペロりんちょ。

しかし、硬めだったのは、浸水時間が5分ぐらいだったことに原因がありそうです。雨が降っていたから急ぎたくて、浸水しなくても炊けるよね無洗米だし、と勝手にいい方向に過信してしまったのが原因だったようです。次は30分ぐらいは浸透させて、美味しく炊き上げます!起きたらまずは水を入れる!備忘録として書いておきます。

もう、だいぶガラガラになった濃霧のキャンプ場を後にして7:45に切合小屋を出発。

f:id:tullysuzuki:20190728115754j:image

本当はここからの稜線歩きは絶景のはずなのですが、残念ながらご覧の通り今日はガスっていて、全く風景も山容もわかりません。

f:id:tullysuzuki:20190719203920j:image

程なくして巨大な雪渓が立ちはだかる。今年は雪が多いと聞いていたが、想像よりもはるかに多い。雪渓歩きはなんとか軽アイゼンなして行けるが、何度も何度もやってきて寒くなってくる。さすがに半パントレランスタイルの僕は寒い。
f:id:tullysuzuki:20190719203912j:image

ガスがものすごく、道迷いしないように細心の注意を払う。目印はほぼない。人が歩いた土の着いた足跡が頼り。下りは特に大変だろう。
f:id:tullysuzuki:20190719203934j:image

上が全く見えない。どこまで続くのか、どこから脇道に入るのか。下ってくる人の情報が頼り。三点支持ができるわけもなく、アイゼンなしでの一点支持歩行。精神的に大変疲れる。この途中で立ち止まるのもかなり危険だが、たまにGPSで位置を確認したほうが良いと思うが、今回は3連休のため多くの人と定期的にすれ違ったので使わずに済んだ。

f:id:tullysuzuki:20190728115724j:image

雪渓歩きが終わると、高山植物が咲き乱れる稜線もあるはずだけれども、今回は視界不良で全く眺望なし。

f:id:tullysuzuki:20190728115918j:image

高山植物も、ガスの中では映えない。f:id:tullysuzuki:20190719203915j:image

まもなく修験道のハイライトである御秘所に到着。息子が覗き込む先は垂直に切れ落ちた崖であるが、今日は霧で下は見えない。でも遥かに下の方で滝の音がする。そして霧が猛烈な勢いで吹き上がってきている。もちろん、鎖も柵も危険の看板も何もない。自分で危険を感じて対応することが100%求められる。どこまで近づいたら命の危険があるのかを自ら測る息子。私は危ないよ、とは言わない。自分で判断しろよ。それしか言わなかった。

このような経験はお金を払ってもなかなかできることではない。でも、この経験は脳裏に焼きつくだろう。そしていつの日かその経験を生かして直面するリスクを瞬時に判断して筋肉を誰よりも速く正確に動かすための基礎になる。リスク管理能力は、リスクを好み、リスクに対峙したものだけが多くを得ることが出来るのだ。「安全な街」で暮らす人々は、この本来人間が持っている動物的リスク管理能力を得る機会が皆無であるのだ。歩きながらスマホをしていても安全な街の民は、堕落の一途をたどっている。みんな、これが陰謀により堕落させられている事を知っていてやってるのかな?あらゆる意味で戦闘能力がサイテーな人ばかりになってしまっている。いま、敵国が攻めてきたらどうやって戦う?僕には晩年の西ローマ帝国へゲルマンが侵入した時の光景が目に浮かぶようだよ。だから息子を飯豊山修験道に連れてきたかった。本当に全身全霊をこめて頭脳を使うという事を体験させたかったのだ。

閑話休題

f:id:tullysuzuki:20190728120111j:image

さて、どのルートだと登れるんだろう、という岩壁が出現。
f:id:tullysuzuki:20190719203942j:image

足を大きく持ち上げて不安定な2点支持でよじ登るしかない岩場。もちろん鎖はない。
f:id:tullysuzuki:20190719203924j:image

御秘所1番のハイライトの壁。右側は鋭角に切れ落ちて足場なし。真ん中は鎖があれど右側に岩が傾いているため、体重が持っていかれて恐怖心が半端ない。左側はわずか数センチの足場しかなく、万が一踏み外したら、そのツルツルの岩を滑り落ちた先にある崖に一直線で、何も引っかかるものがない。息子は真ん中で登り始め、左側を使って行く選択でクリア。おそらくここしか選択の余地がない。高所恐怖症の私には、生まれてこの方、1番の怖い道だった。
f:id:tullysuzuki:20190719203930j:image

御秘所を超えると残雪が随所に残る美しい稜線の尾根道のはずだけれども、今回は何も見えない。期待していた事もあり、テンションが上がらず、走る気分にもなれなかった。ひたすらガシガシ歩く。

f:id:tullysuzuki:20210520153607j:plain

やっと本山小屋に到着!時間は9:09。でもご覧の通り、風も強くて寒すぎる山頂。

神社に一礼し、娘の合格祈願のためお札を買って、本山小屋にてカップラーメンのお湯だけもらって速攻で食べて即退散開始。
f:id:tullysuzuki:20190719203908j:image

下りはガスがますます多くなってきていて相変わらず怖い道のりだった。下りの方が下が見えて怖いはずだけど、ガスっているおかげであまり見えない。道と足の置き場がわかっているので、登りより恐怖心は少ない。しかし、下るテクニックは登りよりも必要。
f:id:tullysuzuki:20190717203930j:image

御秘所は行きに来た岩場だけども、やはり下りも怖い。慎重に。でもバランスよく、テンポよく。

山頂の出発が9:24。本当は稜線の素晴らしい景色の中を走ったり、写真を撮りまくったり、高山植物を撮りまくったりして一日を過ごす予定だったけれども、天気予報は悪くなる一方の予報で、テント場に帰っても、濡れたテントに潜るしかない。さらに、あったまるのに必要な固形燃料が残り一つだから、二食のうちどちらかは行動食になる。

避難小屋に駆け込んでお湯を買うか。。それも考えたけれども、皆同じことを考えているから、避難小屋は激混みが予想される。昨日でさえ、荷物の上に折り重なって寝たと言っていた人が沢山いた。今夜の混み具合は容易に予想が出来た。

息子にも相談して一致した答えは、よし!下ろう!すぐに下山すればギリギリ14:45のバスに間に合う。そしてあったかい温泉に行こう!

切合小屋キャンプ場に戻る。11:29。手早くツエルトをたたみ、12分で出発。ツエルトはストック2本を外したらくるくる丸めるだけで収納できてしまうから本当に撤収が楽で速い。快適すぎてもうテント生活に戻る事は無いと思う。それにすでにダブルウオールのテントは売却してしまった。

f:id:tullysuzuki:20190728120651j:image

切合小屋から三国小屋へ向かうトラバース路で、ふと一瞬ガスが消えた!そして山形県側の風景が一望にできた。こんなにも山深い風景だったなんて。ちょっと感動。飯豊連峰の奥深さが垣間見える。これが、5秒後にはまたガスで覆われてしまった。なんという雲の速さ。驚いている場合ではない、すぐにSONY RX0をポケットから取り出して約3秒後にカメラに収める事に成功。そうしている間にも天候は刻一刻と変わっていて、小雨が降り始めていた。少し急ぐ必要があるかもしれない。

f:id:tullysuzuki:20190728120711j:image

またしても一瞬雲が過ぎ去り、渓谷が姿を現す。実に長い渓谷だ。今度は晴れている時に是非また拝見したいものだ。

三国小屋に12:41に到着。コースタイム2時間のところを約1時間で来た。バスまで2時間。ギリギリ間に合うか。剣が峰に突入する。

f:id:tullysuzuki:20190728120659j:image

岩だらけで、どこを通って登ったのか覚えていない道のり。下りももちろんわからない。しかも小雨が降ってきたからか、つるつる滑る。この画像は登りの時に息子が撮ったもの。下りは撮影している暇も度胸もなかった。
f:id:tullysuzuki:20190728120655j:image

このような両脇切れ落ちて、つるつる滑り、一点支持の足の置き場もどこにするか迷うような道が1時間あまり続く。剣が峰の下りが今回の間違いないハイライトであった。当然、バスの時刻よりも、安全に帰る事を優先して速度を落とし、滑落することを避ける事に重点を置いた。そんな中、後ろから世間話をしながら追いついてきた老夫婦にあっさり追い抜かれた。天狗様か?!見た目、登山経験があるとは言えない装備の老夫婦。しかし地元の人だろうか、サクサクと滑らずに足早に下って行った。しかし、まったくついて行ける気がしなかった。とにかく滑る赤い岩肌。谷川岳の西黒尾根の岩場も相当滑るけれども、同じぐらい滑る道が延々と続く。もう、いやです、はい。さすがにドMで100kmレースとかにも出ている私でも、ここは本当にきつかった。息子もきついはずだが、僕よりも速く下って先導し、根も上げなかった。ずいぶんと成長したもんだ。じわっと少し涙が出たのは内緒にしておこう。
f:id:tullysuzuki:20190728120706j:image

剣が峰を抜けると十五里に出た。もう赤岩の岩場はない。登るときは辛かったけど、剣が峰に比べると東京ディズニーランドを彷徨っているぐらいのレベルに感じる。でも、神経すり減らしていたからゆっくり確実に下りました。

登山口のある大澤キャンプ場に着いたのは15:25。剣が峰が怖すぎて全くバス時間に間に合わなかったのですが、安全に無事下山できてほっとしました。山都タクシーさんを呼ぶと50分待ちとの事。そんなに遠いんだね。携帯の電波もろくに入らないぐらい山奥なんだよね、ここ。ほんとうに僕らはすごいところに来ちゃったなあ。

f:id:tullysuzuki:20190728120648j:image

山都タクシーさんに迎えに来てもらい、山都駅まで向かう道すがら、私のビールを買うために立ち寄ってもらったファミリーマートは、山都町(今は喜多方市に吸収合併)唯一のコンビニ。このような田んぼの真ん中にあります。

f:id:tullysuzuki:20190728120645j:image

これはコンビニから見える、阿賀川新潟県に入ると阿賀野川)に注ぐ直前の只見川にかかる、ガンダムのようなオレンジ色のかっこ良すぎる橋。このコントラストは素晴らしすぎてしばし心を奪われました。なんというセンスの良さ!
f:id:tullysuzuki:20190717204113j:image

2時間半も待った後に磐越西線が来ました。汗で濡れた服を乾かしながらビールを2本頂いて、ちょうど良い時間でした。味があるを通り越してしまっているが、錆と列車の模様がやたらマッチしているディーゼル車、キハ40系です。2020年の春にはキハ40系で運用される列車すべてが新型車両や、キハ110系に変わる予定だそうで、最後の雄姿を見ることができて大変うれしいです。くるまは直線基調の曲線ありが好きだけれども、気動車も同じなんですよね。ああ、実に名残惜しいよ。この車両デザインが一番好きかもしれないな。
f:id:tullysuzuki:20190717203959j:image

一日三本しかバスが来ない駅前。そして駅前には何もお店がない。NEWDAYSさえもない。いったいJRは何を考えて駅を作ったのだろうか。ちゃんと地域発展にも貢献しなきゃ。お役所仕事じゃダメだという事だよ。 

山都町は高齢化が進んでいて、数年前に喜多方市と合併しました。そして東日本大震災と豪雨被害に遭い、川入には2年間人が入れなかった事もあり、経済的にも追い詰められた民宿は1軒のみとなってしまい、定期バスは廃止されてしまいました。今、産業といえば、会津葵の栽培と、蕎麦屋ぐらいしかありません。

つまり、一次産業と三次産業の一部しかなく、若者が働く場所や集う場所は何もないのです。どうやって持続可能な産業を福島にもたらせばいいのか。どうやって若者が集う場所ができるのか。どうやって高齢化した市民が満足に生活する足を確保するのか。これらは全て喫緊の課題なのです。限界集落という言葉が頭の中を駆け巡ります。ここばかりではありません。私の生まれ故郷の山形でもそういう集落は増えてきています。私の実家は駅から徒歩圏内だからまだ良いですが、そうでないところは、もう、車が無いと生活が成り立ちません。日本全国、モータリゼーションの恩恵を受けたはずの市町村は、もうすぐ立ち行かなくなってしまうのです。なんのための戦後のモータリゼーションだったのでしょうか。日本の基幹産業としてもてはやされ優遇されてきたのに、どうして生活や文化に根付けなかったのでしょうか。車の文化、考えたことありますか?乗れればいいだけではダメなのです。燃費が良くて壊れないのが良い車ではないのです。そういう儲け主義のメーカーの新しいくるまを買い替え続けてもあなたの町は豊かにはならないのです。

山都タクシーの運転手は町外から移住してきたそうで、上記の地域の実情を約1時間の道すがら、いろいろ教えてくれました。バスを乗り過ごしたおかげでたくさんの事を教えてもらえて感謝です。それでいて料金は7,000円固定料金でした。こんなにいろいろ回ってもらって安すぎます。もう少し時間が早ければ、まだ開いているおいしいお蕎麦屋さんに立ち寄ってくれたそうです。今度はこのタクシーを予約して行っても良いぐらい。超おススメです!

私は今、半分会津若松で働いています。会津若松市と共に、この地をICTで世界に発信する街にするんだという意気込みの元で活動しています。復興しようという機運がある街だからこそ前向きに取り組む空気がある。これは後ろ向きで後追いな事が多い地方自治体の中では画期的な事です。会津に住んだのは初めてだが、さっそく心を奪われてしまった。私は生まれ故郷の山形や、仕事をした新潟が最高だと思って生きてきた。でも会津はすごいんです。衣食住がそろっていて、楽しく働く場所までできたのです。山もある。これ以上何が必要ですか?

山都町は、会津盆地の中では相当北の外れの方にあり、もやは盆地から外れているとも言えるが同じ会津会津若松市から始まるICT革命が山都町にも波及して、少しでも幸せな生活が送れるようになることを願い、明日からまたがんばって働きたいと心に誓いました。そして、上記のような地域の現状に覚える怒りをバネに、いろんなことを試していきたいと思います。まだ誰も見たことがない世界を実現するんだ。

会津若松市の最先端ICTビルの紹介はこちら。

飯豊山修験道Day1 川入登山口から切合小屋でBBQ!(Total20.7km/15.1h/2,130mUP)

f:id:tullysuzuki:20190722235301j:image

その修験道は、想像をはるかに超える道であった。

幼少の頃から生まれ育った山形で、山好きの母に育てられ、たくさんの山に登り、少し自信があった。それに、6年前にトレイルランニングレースを始めてから100kmを超える道のりを完走した事もあったから、正直かなり自信があった。

昨年の同じ日に、甲斐駒ケ岳を日本三代急登の黒戸尾根から一緒に登り上げた息子と、「片道10kmだから楽勝だよね♪」とそんな会話をしながら登り始めてみたものの、すぐに後悔する事となるとは思ってもいなかった。

なぜ飯豊山に登ることになったのかは下記に記しました。ぜひ読んで欲しいです。

 f:id:tullysuzuki:20200216114832j:image

f:id:tullysuzuki:20190717202305j:image

磐越西線会津若松から喜多方へ向かう。実に美しい田圃風景。会津盆地は水が豊富で治水もよく、有名ではないが素晴らしい米どころなのだ。一昨日まではずっと雨だったのに、前日の金曜日の昼から快晴になって真夏の暑さ。嬉しい!

f:id:tullysuzuki:20210520153332j:plain

今回は飯豊山地元の山都町のアクセスバスを利用。といってもただのワゴンですが、一人1,000円と激安。5人しか乗ってないから5,000円です。タクシー一人の代金より安い。。一人2,000円でもいいと思うけど。利用者としてはかなり安くて助かるけど、安売りは良くないと思う。もしかしたら自治体から頼まれていると運転手さんが言っていたので補助金があるのかもしれません。

川入のバス停に到着!立派な資料館があり、見たかったけどすでに9時過ぎで登山道まで1.5km歩くので早々に歩き出します。9:31出発。
f:id:tullysuzuki:20190717201737j:image

沢沿いを過ぎて登山口に到着すると、早速きつい登りが延々と続きます。下十五里、中十五里、上十五里。暑くて見晴らしがなく、辛い道のり。

f:id:tullysuzuki:20190719232614j:image

やっと水場に到着!地蔵山直下の峰秀水。冷たくて美味しい。癒される。水場が豊富な東北の山は大好きだ。
f:id:tullysuzuki:20190717201720j:image

程なくして目の前に崖が現れる。しかも鎖がない。これはストック持っていたら無理だなあと呟いていると、ストックを仕舞うように指示する看板があった。その意味は登り始めてすぐに分かった。これは普通の崖登りではない!f:id:tullysuzuki:20190717202230j:image

この、龍が天に昇るかのごとくの道筋は本当に自然の造形物なのだろうか。霧雨でツルツル滑る斜めの岩肌を、わずかな切れ目を狙って一点支持で足を運ぶ。滑ると瞬時にもう片足か腕かお尻でリカバリしないと崖から転落する。特に下り道では一瞬たりとも気が抜けない。そんな道が1時間あまり続く。ここは修験道の名にふさわしい場所だ。
f:id:tullysuzuki:20190717202233j:image

体全体を使って這い上がる必要のある段差にも、ほとんど鎖は設置されていない。自らの筋肉だけを頼りに這い上がる。下り道では降りた後の足場が滑り落ちないことを足の感覚で確認しながら駆け下りる。こんなに痺れる降りを降りたことがない😆😆😆

そういえばキャンプ場で、剣ヶ峰を避けたいから大日杉などの他の登山口を選んだと言っている人の話を結構聞いたし、タクシーの運転手さんの話では、多くの学生さんがここ川入から飯豊山を目指すが、剣ヶ峰を前にして引き返すグループも結構いるそうだ。僕自身、あまり下調べをしてこなかった事を後悔したほどである。

f:id:tullysuzuki:20190723130100j:image

しかし、そのハードな岩場の途中で、会津盆地を一望にできる場所で作ったカップラーメンの美味しいこと!息子とともに、今までで一番美味しいことは間違いないね!と意見が一致。この辛い岩場を乗り切り、その途中で食べるカップラーメンが美味しくないわけがない。ちなみに、乾燥野菜にキクラゲ入りを見つけ、すりごまも持参して投入したから、それによる加点も見逃せない。我々の山カップラーメンは常に進化をするのだ!
f:id:tullysuzuki:20190723130049j:image

余ったお湯でスターバックスVIAコーヒーを入れる。今回はpikeplace。美味いよ。1971年式。同い年。そういうものに惹かれる年になってきた。

f:id:tullysuzuki:20190723130110j:image

会津盆地の先に猪苗代湖までも見える!すごいよ会津!山形盆地が世界最高だと思って生きてきた山形人の僕にとって色々衝撃が多いのです!素晴らしい奇跡の地形!あまりにも美しすぎる構造盆地。ため息しか出ないです。ここではそれが一望できます。

f:id:tullysuzuki:20210520153423j:plain

程なくして三国小屋に到着!15:00。ピッタリコースタイム通り。しかしここにキャンプ場はなく、この先の切合小屋まで行く必要があると言う。コースタイムで2時間の道のり。答えは一つ、行くしかない。それにしてもSNSで三国小屋にテント泊した人の記事を見て張れると思ったんだけど、SNSは不正確な情報もあるから気をつけないといけませんな。ま、今回は命に関わらない事項だから良いけどね。

f:id:tullysuzuki:20190722232222j:image

切合小屋まではトラバース路と岩場ばかりで決して楽ではない路のり。年配の夫婦が来たのでトラバース路の途中の崖っぷちで待っていると、すれ違おうとしたその瞬間、「あ、白虹だ」と言いながら首から下げた望遠レンズ付きのニコン一眼レフカメラで、崖下をガシャガシャ撮り始めました。何?と崖下を見ると白い虹が!すかさずRX0を取り出して撮影に成功。別名霧虹とも言われる現象。生まれて初めて見ました!すごいですね〜とその男性に感謝していると今度は。。
f:id:tullysuzuki:20190722232225j:image

「ブロッケンだ、ブロッケン!」とまたガシャガシャ撮り出した。これは!テレビでしか見たことがないブロッケン現象です!この現象は、自分の背後から太陽が当たっているから見えるもので、身体を動かすといろんな大きさのブロッケンに変化して見ることが出来ました。いやあ、実に良いものを見る事が出来ました。きつい道のりながら楽しみがあると足取りも軽くなりますね。再度男性に感謝して切合小屋へ急ぎます。

f:id:tullysuzuki:20190722233443j:image

16:30、切合小屋到着。かなり急いでコースタイム75%で来たけど、トラバース路で切れ落ちていて雪渓もあり、結構しんどい道だった。

すぐにキャンプ場に向かうと悪い予感が当たり、三連休初日のテント場はすでに満員で、中年グループの宴会も中盤を迎えていた。崖下の第二テント場も今まさに張ろうとしている人で満席状態。

仕方ないので、ツエルトの細さを生かし、通路脇ギリギリに設営し、支柱を支えるガイロープの三角形を笹薮の中に持っていきペグを打ち込み、ストックを可能な限り笹薮側にずらして設置。こうすれば酔っ払いもガイロープに引っかからず、ツェルトが倒れません。こんなところでもツエルトの使いやすさが光ります。そしてこの張り方は、タープとほぼ同じなので、ヘキサタープ好きのたりぃさんは慣れた手つきでサクサク張ることができることも、お気に入りの理由です。

f:id:tullysuzuki:20190717203856j:image

そして早速テッパンで焼肉開始!まずは豚バラ!これ甘くてすぐに焼けるのでおいしいんです!そして合わせるお酒は赤ワイン!これを今回はワイングラスで!いきなりMAX最高です!!

f:id:tullysuzuki:20190722233914j:image

ワイングラスは、ziplocのスクリューロック730mlにマイクロファイバータオルと共に入れると全く動かずに安全に運べる事が分かりました。スーパーでワゴンセールで半額になっていて175円ぐらいでした。グラスも108円(ダイソー)なので、わずか283円で山の上でワインを楽しめます!隙間に調味料とか詰めても良いかもしれません。

Amazonで買ってもPrime配送料無料で買えます!しかもスーパーで売っていないいろんな色のバージョンも購入できます!(2020/2/9追記)

ジップロック スクリューロック 300ml&473ml&730ml 各1個入 パーティセット

ジップロック スクリューロック 300ml&473ml&730ml 各1個入 パーティセット

  • 発売日: 2019/10/25
  • メディア: ヘルスケア&ケア用品
 

なお、サイズが異なっても蓋のサイズは同じなので、蓋の色はどのサイズにもつけることができますよ。冷蔵庫用には300ml、食器として473ml+The Pod、ワイングラス用に730mlを使い、それぞれ好みで蓋の色を使い分けます♪
f:id:tullysuzuki:20190717203945j:image

鶏肉もジュージュー焼きます!うまっ!!
f:id:tullysuzuki:20190717204007j:image

分厚いステーキ肉もジュージュー!でも、意外と固形燃料が必要な事が分かるが、肉を食べたいのでどんどん焼きます。
f:id:tullysuzuki:20190717204002j:image

お次は豚トロ。会津若松駅前のスーパーで仕入れた計り売りの分厚い肉。最高です♪エスビットの固形燃料が少なくなってきたので、アルコールストーブで加熱。若干アルコールストーブの方が火力が強いのと、火力調整しやすいけれども、固形燃料のように途中で燃料を追加して火力アップや燃焼時間延長ができないのがつらいところ。テッパンにはやはり固形燃料が良いと思います。今回は固形燃料とアルコール燃料の両方を試したかったので、やってみて良かったです。経験値が上がりました。テレテレッテッテッテー!
f:id:tullysuzuki:20190717203952j:image

ナンコツがまた美味しいんです。ジュージュー!って言わせていたら、通りががりの酔っ払いの中年女子の皆さんに、「ジュージュー言ってたのはココだったんだ〜。いいわね~♡」と話しかけられました。でも分けるほど無くてすみません。ほんとにこれが最後なんです。

また、直後に「以前お会いしました~」と夕刻で暗くなってきたテント場で話しかけて頂きましたが、なんと、昨年のGW雲取山で偶然お隣にソロテント張った中島さんが、18時前あたりに「今到着しました!」と話しかけてくれました!こんなところでまた出会うなんて面白いですね〜としばし歓談。しかし、バスで14時に着いた弥平四郎登山口を出て、ここに18時前に到着したという事は、コースタイム6:25の50%ぐらいで登ってきたという事。相変わらずの俊足で驚きます。もっとも、僕よりもさらに上級なFastPacking技術で軽量化されているので可能なのでしょうけどね。なお、翌日は飯豊連峰をはるかに超えて朳差岳(えぶりさしだけ)まで行って戻ってきたというのでさらに驚きました。え?それはどこの山でしたっけ?というレベルの遠さです。普通の人は知らない山です。
f:id:tullysuzuki:20190717203956j:image

夜には不思議な虹?オーロラ?が出現。そんな藪の中を、歌を歌うようでもあり、東南アジア系の言語のようでもある鳴き声の動物かウロウロしてる。なんだか全てが異次元の飯豊山切合小屋キャンプ場の夜。酔っ払いも幸せな宴会が終わり皆就寝。

食べ終わってまもなく就寝したが、その後、間もなくして予報通りの大雨となり、ツェルト泊での初の豪雨体験となったが、浸水は全く問題ないどころか、オープンフロアのため、むしろテントよりも水はけが良くて快適だった。寝袋カバーと荷物がそもそも防水だから、全く問題なし。しかし、明け方近くまで、そんなに降らなくてもいいのに、と言うぐらいにバケツをひっくり返したような豪雨だった。

Day2につづく。

飯豊山神社への修験道で御山駆けに挑む訳

f:id:tullysuzuki:20190701225442j:image

山形県新潟県、そして福島県の県境をなす飯豊連峰。その山塊はとても奥深く、アプローチも長く、営業小屋がほとんどないため、長い休みの少ない日本人にとってとてつもなく遠い山である。山形県に住んでいる時も、新潟県に住んでいる時も行きたいと思っていたけど、麓から写真を撮った事しか無かった。それが冒頭の写真。それ以来、ずっと憧れの山であった。

そして今、半分会津人として働いて暮らしている今だからこそ、日々行きたくなってきていました。飯豊連峰。

f:id:tullysuzuki:20190701225541j:image

毎朝ランニングに行くと、ご覧のように雄大な飯豊連峰が見えます。若松からわずか1時間ほどで行ける喜多方市山都町。行かない理由がない!Why not!

※東山温泉からの下り坂を疾走中に見える飯豊連峰

さて、以下長文です。覚悟してください(笑)

会津と言えば、白虎隊を育てたと言われる、10才から進学した會津藩校 日新館が有名で、その日新館に進む前の集まりである什の掟(じゅうのおきて)が特に有名です。特に、什の掟に必ずあるフレーズ「ならぬことはならぬものです。」は八重の桜でも有名になった言葉ですが、これは、自分たちで掟を制定し、掟を破った場合の制裁(私刑)をも規定していたもので、現在でも各小学校には独自の什の掟が校門横に提示されていて、しっかりと受け継がれています。なので、会津では道を歩いていると、見知らぬ子どもから「おはようございます!」と元気に挨拶されます。ボケっとスマホを見ていて無視してはいけません。大人は元気よく返事する必要があるのです。東京でしか育った事がない人にぜひ体験してもらいたい。本州でこのような挨拶をされたのは会津が初めてかもしれない。

私刑と聞くと、私たちはリンチを思い出し、残虐な意味のないいじめを思い出すのが通常ではあるが、きちんと自分たちを律するためにそれらを規定して執行していたその姿は、躾・振る舞い・修行・Disciplineこそが大事だと思う私の価値観に合致し、その実践の良き例であることを実感できる土地なのです。

江戸時代。経済学を学んだ時からこの時代が大好きだが、会津に来たらそれが実感できてさらに好きになった。それは近代日本の文化の源であり、日本人が高度で独創的な事を考えていたピークの時代だったのだ。その後、入ってきた西洋文化のおかげで日本の古き良き文化の多くは失われてしまった。それなのに私たちは明治維新のおかげで近代的な文明をもらたし生活が豊かになったと教えられて小さいころは育った。本当にそうなのか?経済学の教授に「経済学は経済学者に騙されないために学ぶんだ。」と最初に言われた。ほんとかこの教授。大丈夫か?そう思ったけど、学ぶにつれてそれは本当であることが分かった。だってそうだよね、アダムスミスの見えざる手で市場が正常に常に上手くいく、とか、ケインズ公共投資をすればするほど乗数効果のおかげで国が発展していく、とか、どう考えても成り立たない極端なことをさも普通であるかのように広く薄く流布する事で、儲かる金融と美味い公共投資をつぎ込んで金儲けをすることを正当化するためにやっているんだから。

飯豊山の「御山駆け(おやまがけ)」(通過儀礼 - Wikipediaより引用)

”江戸時代、会津や米沢の子は14 - 15歳になると飯豊山を登山し、「御秘所(おひそ)」と呼ばれる難所を越えられたら一人前の男として認められた[2](飯豊山神社も参照)。”

御山駆けは、私の生まれた土地である山形県村山地方(現在の山形市周辺)にも出羽三山詣でというほぼ同じ仕組みがあり、うちの親父も登頂したと母から聞きました。身体が不自由だったオヤジだったけど、亡くなってから聞いたそんな話に出てくる若かった頃のオヤジがちょっと羨ましく思った。子供のうちに、泣きべそかいても自分の足と頭でやり遂げるしかない経験って重要だと思うんです。お金を払ってもできない経験です。肝が据わるというやつです。学校や学習塾に行ってそれが身につくのか?いや、難しいと思うんです。でも御山駆けは先導がいないと死ぬかも知れないのも現実。だからこそ僕は息子を連れて飯豊山に行きたいのです。親が与えてあげない限り、行く機会はほとんどないのが日本の現状です。特に東京の子供らは本当に機会が少ない。

息子が今年15才。子供と言ってもまだ許される最後の年だから、ぜひこの修験道にチャレンジさせたいのです。

なお、私も中学生の時に、母親に連れられて鳥海山を0号目から登り上げた経験があります。「登山は0号目からが楽しい」が母の口癖でした。でもそれがよりによって山形県最高峰の鳥海山(2,236m)とはね。当時なにも山のスペックを知らなかった私は、母との楽しい登山のはずだったのに、5合目までの樹林帯は湿度最高で眺望のない無味乾燥な道のりで、辛かった記憶したありません。何時間森の中を彷徨ったのだろうか。たぶん1日がかり。でもエスケープ路などあるわけのない道をひたすら登った後に広がる、川と雪渓と岩場と青空の絶景の素晴らしいコントラストは今でもはっきり覚えています。そして母が大好きだった、マルちゃんの赤飯をプリムスのバーナーで温めてくれて添付のごま塩を振りかけて食べたその味は、今でもカップラーメンに匹敵する旨さだと思います。そして、人生は山あり谷ありである事を学んだ。我慢すれば必ず道は開けることも知った。僕はそれ以来、自分の身体に刃物を向ける事をしなくなった。どんなにいじめられようとも、生きてさえいれば必ず道は開けると言ってくれた誰かの言葉を信じるようになった。だって実感したんだからね。僕は自分の手と足で何でもできる。だって僕はあの怖い山を自分の足で制覇する事ができたんだ。

不思議な事に、もうあの日から怖いものはほとんどなくなったんだ。人も物も社会も意識の壁も何も怖いものなど存在しないのさ。少なくともあの怖い山に比べたら屁でもないのさ。そうだろう。僕は実感したんだ。もう大丈夫なんだ。進むべき道が見つかったんだ。 

ここまで読んでくれたあなたは、僕がなぜ息子を飯豊山登山に連れて行きたいのか、だいぶ理解してもらえたと思いますが、もう少し続けます。

今の世の中で言えば、僕は自閉症スペクトラムとか、注意欠陥・多動性障害(ADHD)の疑いあり、と間違いなく言われるんだろうな、という子供だったから、こだわりが強くて、一般の人々によくいじめられていたんだ。同性のみならず、異性も、先生も、彼らにとっては異質すぎたんだろう。僕自身もそう感じていたよ。そしてマジョリティは僕ではなかった。今と違って前から2番目ぐらいのチビで、ガリガリに細くて、女性よりも色白で、フケが多く肩に乗っていて、赤毛と白髪とニキビとホクロが多く、算数以外興味のない運動音痴でゲームオタクの奴だったから、分かりやすいいじめのターゲットだったんだよね。お前は俺たちとは違う、そう思ったんだろう。僕がそこから逃れるのは容易ではなかった。でもね、ファミコンでは誰にも負けたことがないし、ゲームセンターでは大人のゲーマーと張り合えたし、ゲーム買うお金がないから自分でプログラミングしたし、モニタはごみ収集所からかっぱらってきた。そして算数だけは100点取るのが当たり前だと真剣に思ってたんだよね。今思えばとてつもなくウザい奴だったんだよ(笑

だから僕は強いものに寄り添ったんだ。生き延びるためにね。村一番の番長と参謀とよくつるんで悪い事をたくさんした。ゲームセンターによく行き、タバコ、酒、万引き、バイク、他、言えない事を無数にやった。僕にとって死ぬよりははるかにマシだったんだと思う。

そして僕は算数とか出来たから彼らにテストで良い点取れるように特訓するのが役割だった。1日10分ぐらい。後は彼らの家にある親に買ってもらった無数のゲームをやりまくりつつ、たまに聞かれたらゲームをPauseして教える。ただそれだけで彼らの学力が上がり、みんな志望校に入ったよ。まあ、高校なんてどこでも良いと思うけど、本当に好きな志望校に入る事は重要だ。行きたいところに行って輝くのが最も大事なことだ。僕にとっては致し方なく始めた友達だったのに、そのうち何人かは今でも繋がっているぐらいの親友になった。

人生なんてどうなるのかわからないんだ。楽しくするのも絶望するのも自分次第。でも、その時手に入る環境がどんなのかも重要。親のどちらかが山に登らない子供は山に行く機会がほとんどないと思うが、不幸な事だと思う。お金という資産がないことよりも不幸だと思う。そんな子供が息子のクラスメイトには沢山いる。山に行けば、君たちきっと変わるのにね。でも親が登山しない人だと行けないんだよね。高尾山でも良いから連れて行った方が良いよね。おいしい空気を吸って、ちょっと転んで怪我でもすると意識が変わるんだよ。怪我なんて唾でもつけておけば治るしね。そうやってリスクに対峙してリスクを認識し、リスクへの対処の仕方を筋肉と脳みそにしみこませるんだ。自分で対処できたとき、それは大きな自信となる。本当に脳みそが活発に動き出す瞬間なのだ。だからやる気スイッチを入れるなら登山に行くのが一番良い。それは特別な事でも何でもないはずなのだ。

でもね、近い将来、やっと普通であることを求められない世の中がやってくる。普通とは何かはさておき、いろんな想像をすることが求められる楽しい世の中になる。僕の人生は他人と同じ普通になる事を拒否する旅だった。ようやくその理想の世の中が東京にもやってくるんだ。面白いことを考えて実行する人が楽しく生きていける世の中。既得権益をもつ勢力から解放され、自由に生きる事ができる世の中。今の世の中で発達障害としていじめられていた人々はそのメインストリームに躍り出て、今まで全うだと言われていた“普通の”人びとが、「想像力欠如症」「没個性病」などという病名で精神病院に通院することになるかもしれない。だって普通のことはAIがやってくれるから、やる必要がないんだ。みんなと同じ選択をする必要が無くなるんだ。普通です!と威張れるのも今だけ。変態です!という人がもてはやされる日が来る。生きている間にそのような時代になるとは思ってもいなかった。

でも、ずいぶん前からトム・ピーターズが言ってましたけどね。イクスクラメーション(!)が大事だって。でも、日本語でタレントっていうとショボい印象が強すぎですね(笑)偉才とか異才に翻訳すればピッタリなんだけどね。すげー才能、とかもピッタリ。日本のテレビばかり見て物事を鵜呑みにしている人たちはタレントはヤバいとしか考えられない脳みそになっているけど、たまには本も読んだ方が良いよね。できれば海外の本をね。息子はハリーポッターにはまってます。しめしめ。

トム・ピーターズのマニフェスト (3) タレント魂。 (トム・ピーターズのマニフェスト 3)

トム・ピーターズのマニフェスト (3) タレント魂。 (トム・ピーターズのマニフェスト 3)

 

そもそも個性を没して社会的になる近代教育制度で大学まで出て優秀だと言われている人は社会性があるともてはやされているけど、そこからはみ出る人、すなわち近代教育制度という名の壮大なウソを信じないで独自の道を歩む人はみんなどこかに反社会性を持っている。そんな人は今の世の中、他の要因によってはサイコパスとも呼ばれている。僕も診断されたらサイコパスかもしれんね(笑

でもね、シンギュラリティがやってきたらサイコパスっぽい人しか生き残れないと思うんだ。シンギュラリティを超えたAIがネチネチと意見を言ってきたらどうやって戦う?俺たち人間を超えた世界最強の存在なんだぜ?と思ってしまったウザいAIなんだよ?サイコパス以外に勝てるキャラが見当たらない。普通のキャラは全部先読みされて笑いながら対策されるよね。

少なくともテストで100点なんて、AIの方が確実にできるに決まってる。コンピュータ・サイエンスが出来た時から、それはわかっていた事。SFやアニメの世界ではとっくに超えているしね。100点取るよりも、一人でもデザインシンキングができる脳みそが必要。他人の言っている事をうのみにする事ではなく、まずクリティカルシンキングしてみて、あーだうーだ自由な意見を出しまくって、他にも意見があるぞ、うまくいくわけがない、先生が言っていたから考慮しなさいとか言われても、「そんなのかんけーねー!」って言いながら、瞬時に走りながらやってみて、ああ、やっぱりうまくいくじゃん、楽しいじゃん、と素早く新しいやり方を見つける能力だけが、AIを超え続ける事が出来ると思う。

今、上述した難解な名前の病気かも、と言われている人は、そんなのかんけーねー!って思い自分の道を突っ走って欲しい。そう思えるだけの知識を得るために本を読み漁って欲しい。図書館に行けば、自由な勉強会に行けば、いくらでも知識を得られる。歴史は繰り返すのだ。 

という事で、長く書きましたが、息子には飯豊連峰で楽しく修験をしてもらいます!そして僕も楽しみなんです!江戸時代に想いを馳せながら全力で飯豊連峰を駆け上がる妄想をして、もうお腹いっぱいになりそうです!俺が一番出ぜ!とか言いながら。そして登れなかった奴らに向かって「クソがっ!」って言うんだ(笑

 

クソがっ!

と息子に言われないように頑張りますw

 

帽子用インナーキャップを超軽量ヘルメット代わりに。暑さ対策としても使える。

北アルプスでは登山時のヘルメットが義務化されました。スキーでもヘルメットを被るのが常識になりつつあります。一方で、本来ヘルメットを被るべきと言われているのに、被る事が常識になっていないのが自転車。スポーツタイプの自転車に乗っていても被っていないひとの方が多いぐらい。社会にも個人にもモラルが無いのが理由の一つですが、被りやすいものが少ないのも事実。自転車用だと、カスクと呼ばれる簡易ヘルメットがありますが、あれでも見た目がアレなのと、革で出来ているのでかなり高価な品になってしまい、普及には至っていません。

主に登山用で折りたたみ式が出てきつつありますが、どれも高いし、欲しいと思うデザインのものがありませんね。そしてトレイルランでもかぶっている人はほとんど見たことがありません。まあ、かぶっていて助かる事はそんなに多くはないとは思いますが、たまに、落石と枝の張り出しは怖いと思うときがあります。

 

そんな中、ロングトレイルブログのultratrail空木さんの記事で知った、ミドリ安全の帽子用インナーキャップ。紹介記事はこちら。これは実に面白そう。

ジョギングがてら近くのDoitプロに行ってみたけどなかったのでamazonで買ってみました。 

 これは面白いデザインです。わずか千円前後のこの品は、プラスチックの3D構造だけで強度を持つものですが、おかげで超軽量、超安価、そして抜群の通気性と、装着しているのが分からない外観で非常にバランスがいいものです。

f:id:tullysuzuki:20190503112904j:image

一番重要なのが蒸れないことです!単純に通気性のためだけに装着しても良いぐらいに快適さアップ!!また、これなら常時着用できるから、ザックに収納するスペースを確保する必要がありません。UL的には「アリ」です!

 

f:id:tullysuzuki:20190503112930j:image

ランニングキャップを被ってみました。前方から見たら被っているかどうかも分からないぐらいです。

f:id:tullysuzuki:20190503114357j:image

後方も頑張ればはみ出しが最小限にできるし、黒を購入したのではみ出しても目立ちません。

f:id:tullysuzuki:20190503121806j:image

Mountain Hardwareのレインハットを装着してみました。こちらもほぼ目立たないし、この簡易ヘルメットには顎紐が無いので、顎紐があるレインハットの方が良いかもしれません。なお、「バンド付き」と書いてあるのはサイズ調整用のバンドがついている、という意味で、顎紐がついているわけではありません。

f:id:tullysuzuki:20190503121809j:image

晴天時用のウエスタンハットスタイルでも、この通りほとんど目立ちません。59cmの私でもまったく問題ありません。

それにしても、安全性もそうですが、通気性が抜群で、全く蒸れない!いままで蒸れるのが嫌で、トレイルランやマラソンの時にはバイザーかBuffのみというスタイルでしたが、これがあればレインハットもキャップも活躍できそうです!レインハット+これ+Buffを細巻きにするとおそらく完璧!紫外線を防ぎ、通気性がよく、汗も止められる。トレランレースでも使えるかも?

今度、アルプスに行く時のために息子にも買ってあげよう!!

 

息子、初キャンプ登山。再び雲取山を経て三峯神社へ

https://www.instagram.com/p/BjOXekeH5Fu/

今回のハイライトはInstagramのリンクから。(上記画像をクリック!)

もう一年前に行った山旅の記録なので、思い出しながら書いてます。すでに2019/3/31を持って閉鎖してしまった奥多摩小屋を目指す山旅。この素晴らしかったサイトを記録し、願わくば復活して欲しいという意思を込めて書きました。

2018年GW、初めてのキャンプ登山は、息子が体調不良になってしまって1人で行ってきたけど、1週間後に回復した息子に話をしたら、絶対行きたい!との事で再び雲取山へ行く事にしました。1度行ってるから道もわかるしね、うんうん、楽勝だよね、と思って出かけました。

しかし、実際はそうではなかった。この時期の山の天候は非常に変わりやすいのだけれども、予想を超えて凄い寒波に見舞われました。でも、予想外の事が次々に起こるのが山の面白さでもありますね!天候急変のリスクもとっていざ出発!

1週間前は快晴で初夏の陽気でした。その様子はこちらからどうぞ。 

今回は少し気温が下がりそう。というより前回が暑すぎで、今回は5月らしい気温になりそうだった。

今回のファストパッキング装備はこちら

f:id:tullysuzuki:20190209135005j:image

私のパッキング。711の梅がゆとか、どん兵衛きつねとか、チリトマト、ドライカレー、ヴィバークレーションなど温まれそうな食べ物を中心に、ダウンシュラフIsuka 700FPを持参。あとオレンジジュースが必需品。元気が出るので。これら装備品は主にトレイルランニング大会の必需品装備経験+登山経験+バイクツーリング経験から来てますが、UTMFを筆頭にうるさいぐらいの必須携行品の指定がある大会に一度は出ると、生きて山から自力で帰ってくるための軽量装備を学ぶ事ができるので、非常にお勧めです。特に軽量な防寒具はトレイルラン装備の技術革新の賜物だとしみじみ思います。しかも、まだまだ現在進行形で毎年すごいグッズが出て来るからワクワクしますね!
f:id:tullysuzuki:20190209135001j:image

中二の息子には自分でチョイスさせたところ、大好きな親子丼、丸善のジューシーチキンレモン味、梅干し各種、シーフードカップラーメンなどをチョイス。いいねえ。だいぶ自分で選べるようになってきた。よしよし。ちなみに息子は背格好は似ていますが、食の好みは私と全然違います。今回で言えば、同じ好みの持参品はオレンジジュースとつぶあんトッピングぐらいですね。まあ、好き嫌いがない方ではあると思ってます。ちなみに私には嫌いなものはありません。雑食です!だから太ってしまうんですが。。。

JR奥多摩駅から石尾根縦走路を行く
f:id:tullysuzuki:20190209135010j:image

今回もJR奥多摩駅から石尾根にとりつく。この東京都の水瓶をトラバースする尾根道は本当に気持ちが良い。結構な距離があるため、健脚登山者とトレイルランナーが多く、初心者が少ないため実に快適な道のり。幼少のころ、母親に「登山は0合目から登るのが本当の登山なんだ」と教えられているから、息子にも先導してそれを体験させるのが僕の役割なんだと思ってる。これは経験してみないと絶対にわからない。

石尾根縦走路の名峰鷹ノ巣山からの眺め

f:id:tullysuzuki:20190209134956j:image

鷹ノ巣山の山頂から。富士山が美しすぎて時を忘れる。

f:id:tullysuzuki:20190209134952j:image

富士山の横にも奥多摩の稜線がフレームいっぱいに連なっている。

f:id:tullysuzuki:20190402223237j:image

富士山の絶景を眺めながら、最近定番のカップラーメンと抹茶ラテをいただきます!今回も、他の登山者も皆カップラーメンでした。

奥多摩小屋キャンプ場へ到着して設営します!

f:id:tullysuzuki:20190402223417j:image

さて、今回の目玉は、ファイントラックのツエルト2ロング、緑バージョンです!

機能性を重視したとき、このツエルトは、透湿性の生地にエアダクト付きで結露せず、身長が高い事を考慮したロングバージョンのため足元や荷物収納性で有利だし、ストックと専用の2mm細引きで自立できる上に軽量です。なんとこれでたったの680gです!内訳は、本体340g、ガイライン40g、トレッキングポール300g(カーボン2本)!しかもトレッキングポールは他のテントを使った場合でもいつも持っていく事を考えると、実質380gですよ!!!最軽量のストックシェルターより100g重いだけで、これだけテントに迫る快適性を得られるのですから、決して高い値段ではないと思います。

またファイントラックの通常のツエルト2はオレンジ色ですが、いかにもエマージェンシー的な色合いがあまり好きではなかったのですが、ロング以上の大きめのモデルには普段でも使いやすいようにモスグリーン色が設定されている事があります。ただ、近くの店舗で見つけられなかったので、実物を見ずに思い切ってAmazonでポチリましたが、これは大正解で、ご覧のように風景に良い感じに溶け込んでくれます。いいですねぇ、この色合い。空と木々と地面が美しく見えます。いはやは、自然です。f:id:tullysuzuki:20190209135223j:image

タープと同じ原理で設営するため、先にガイラインを45度の方向に置いて4隅をペグダウンしてからストックをグイっと立てればあっという間に、5分もあればテンションがかかった糸に吊るされた立派なテントが出来上がり、中に入る事ができます。降雨時でも役に立ちそうです。

テントとポールの間のロープに30cmほど隙間があるため、ここを洗濯紐がわりにして乾かす事ができて、実に便利なつくりとなっています。ストックの先端には小物のグローブとかBuffとかをひっかけて乾かす事も出来、ヘキサタープ好きのたりいさんにはたまらない仕様です!いやあ、何回フィールドテストしたんでしょうか。改善ポイントが見当たりません。すごいなぁ。関心関心。ほんとに関心。
f:id:tullysuzuki:20190209135240j:image

Captain Stagのザブトンをすのこ替わりに使うと靴を脱ぐのが楽で汚れません。さらにそのままスライドしてツエルト下に簡単に押し込んで収納できます。ストックを写真のように少し横にずらしておくと出入口が広がって良い感じになります。

ここで両サイドにペグダウン用のループがあるのですが、息子が小枝を拾ってきて、そのままぐりぐりと地面とループをつないでみていました。そうすると。。。
f:id:tullysuzuki:20190209135251j:image

こんなに広大な空間に広がるんです!!!身長175cm強で肩幅広めの2人が寝ても、肩にテントが触れて不快になる事がありません!
f:id:tullysuzuki:20190209135236j:image

なかなかの創意工夫が結果につながり、大満足の息子とツーショット(*´▽`*)

この通り、175cmの身長でも余裕の空間!
f:id:tullysuzuki:20190209135255j:image

ただし、適切なサイズと太さの小枝を見つけなければならないので、いつも同じクオリティで広くできるかどうかについては少しリスクがあります。利点はもっていく重さがゼロgという事ですね!極細の細引きを持って行っても良いかもしれませんが、大抵は枝があるので、たぶん今後もこれかな。
f:id:tullysuzuki:20190209135248j:image

さて、テント場から少し降りたところにある水場へ水くみに。GWということと、2018年度限りで閉鎖してしまう奥多摩小屋キャンプ場を最後に楽しもうというたくさんの人のテントが林立していました。

さて晩御飯の時間ですよ!
f:id:tullysuzuki:20190209135258j:image

さて、晩ご飯を作ります!今回は、ファストパッキング料理として、軽量・高速・常温保存かつスパイシーでインスタント感のない食事をテーマに、創意工夫料理を。

こちら常温保存ができる丸善ジューシーチキンの辛いタンドリー味。コンビニでもつまみコーナーに売っている事があります。これは数ある常温保存のチキンの中でも、ほんとにジューシーで柔らかいです。ただ、取り出すときに汁がこぼれやすいので注意してください。ゆっくり開けるか、飛び出るのが前提でティッシュを使うか、工夫しないとウエアが汚れて臭くなって大変な事になります。これをあらかじめ切っておきます。

f:id:tullysuzuki:20190209135244j:image

お湯を入れて出来上がったサタケのドライカレーにチキンをのせたら出来上がり!どうです?この見た目。目にも鮮やかです!!

同じころ、息子の親子丼も出来上がり、二人同時にいただきます!!

f:id:tullysuzuki:20190209135228j:image

もう味は言うまでもなくおいしいのですが、さらにGSI Outdoorのスパイスミサイルから、あらびきガーリックパウダー、コリアンダー一味唐辛子をふりかけて、さらにスパイシーなインドカレー風に!!元気が出ます!!! 

GSI Outdoors Spice Missile

GSI Outdoors Spice Missile

 

 これは6種類のスパイスをコンパクトに持ち歩く事ができる優れものです。現時点の私の中身は、上から、コリアンダー(いわゆるパクチー/シャンツァイ)、ガーリックパウダー、一味唐辛子花椒パウダー、ゆず皮パウダー、トリュフ塩。いろいろ試してみて、山の上だとガツンと濃いめのスパイスが良いと思い、このチョイスになっています。この商品の唯一の欠点は、穴の大きさが大中小あるけど、中が1つしか付属しない事です。小は目詰まりしやすく振りかける時間もかかるので辛くなりすぎると困る唐辛子ぐらいしか出番がなく、中が2つだと良いですね。実際は大1、中1、小2です。大は詰め替え用の仕切りです。

なお、このスパイスミサイルは自宅でも大活躍します。今までスパイス用ケースに6本を格納し、それを一つ一つ取り出して使っていたものが、これ1本で済んでしまいます。また、2種類のスパイスを一振りでかけられるのも特徴の一つです。そのため、山での調理時間短縮と料理のおいしさを両立できる、素晴らしい商品なのです。少しお高いと感じるでしょうけど、料理好きならぜひ手に入れてほしい一品です。たかがインスタント食品が、香り高き一品に変わりますよ。

素晴らしき奥多摩小屋キャンプ場を堪能する
f:id:tullysuzuki:20190209135307j:image

夕日に照らされて良い感じのモンベルテント。この色とカタチ良いですねぇ。もっとも多く見かけたテントですが、色まで揃うことはあまり無いですね。f:id:tullysuzuki:20190209135233j:image

陽が落ちると空気が冷たくなり空がますます澄み渡り綺麗になっていく。何も聞こえない。ここは本当に世界を代表する大都市東京都なのか?

f:id:tullysuzuki:20190217144245j:image

ここは携帯の電波がまったく通じないから、通話している人も歩きスマホしている人もおらず、車のアイドリング音ももちろん無い。実にマナーのいい人々が集っている素敵なキャンプ場。大都市の日々では、歩きスマホをしている輩を見ない日なんて最近経験してないよね。もっと早く来ればよかったな。
f:id:tullysuzuki:20190217144240j:image

富士山と共に紅色に染まる山々。さながら屏風に描かれた風景画のような景色が目の前に180度に広がっている。時を忘れてひたすら撮影に没頭する。今は、携帯性と防水性、それにそこそこの画質が得られるからiPhoneしかもっていかないけれども、こういう風景を撮っていると、もっと良いカメラを持ってこようかという気になってくる。コンデジを処分して購入したAPS-Cミラーレスの中でも一番軽いCanon M100もあるが、やっぱり400gちょっとあり重くて嵩張るからトレラン/ファストパック装備には向かないので持っていく事がほとんどない。やはり高級コンデジか、高級アクションカムか、どちらかがほしい。画像センサー1.0型以上で軽量なものが欲しいところです。

f:id:tullysuzuki:20190217144237j:image

日が落ちると静寂と暗闇と共に、壮絶な寒さがやってきた。焚火で暖を取る。火は実に暖かい。

雲取山に向かいますが極寒です!

f:id:tullysuzuki:20190217144519j:image

翌朝、あまりにも寒く、あまり寝た気がしない上に手がかじかんでいるのでご飯を作らずにさっさと撤収し、着込むだけ着込み、ジェルを飲んで早々に山頂に向かって歩き出しました。ツェルトはストック外したらガイラインつけたまま丸めるだけだから、撤収もとても素早く出来ましたよ。ファストパッキングの真骨頂ですね!

f:id:tullysuzuki:20190406133345j:image

日が昇ったらどんどん暖かくなってきて元気が出てきた。
f:id:tullysuzuki:20190406133342j:image

 雲取山登頂!この新しくなった標識かっこいいなぁ。甲斐駒ヶ岳のように朽ち果ててどこ来たかわからないような事もないだろうから良いですねぇ。

三峯神社へ下山を開始しますf:id:tullysuzuki:20190217144847j:image

日が昇って暖かくなった秩父路を下る途中で温かいどん兵衛を食べます。いやー、実に美味しい!!
f:id:tullysuzuki:20190217144917j:image

ズルズルと音を立ててうどんを食べていたからなのか、崖の上から鹿が降りてきて、物欲しそうな目でこっちを見ています。それにしてもこんなに近くまで寄って来る鹿を初めて見ました。幼少のころに山形の山の中で見た鹿は、素早く崖を駆け上っていく姿を一瞬見る程度で、すぐに逃げて行って、とても追いかけて写真を撮るような場面に出くわしたことがなかったから、新鮮であると同時に、襲ってきたらちょっと怖いなと警戒モード。

でも息子にも目に焼き付けてほしかったから、崖を素早く降りる様を眼下に焼き付けるように言いながらiPhoneを取り出し、少し鹿に近づいて勢いよく足で地面を踏んづけたら、素早く崖を降りるデモンストレーションをやってくれました。そして撮影に成功!

f:id:tullysuzuki:20190402223046j:image

人間が崖を下るときも、この足さばきや、スルスルと身体を動かすのを真似するのが良いんですよ。私がカモシカステップと呼んでいるものです。しなやかに素早く落ち着いて足を踏み替えたいものです。

三峯神社はGW真っ只中だった

f:id:tullysuzuki:20190402223533j:image

三峯神社まで快適に降りると、のんびりしていたので昼過ぎに。そうしたらご覧のようにバス待ちで300人ぐらいが並んでいて、さらに道中渋滞のためいつバスが来るのか全くわからないという。そうですね、1日の白い気守り配布の日も渋滞で動かないけど、今日はGWだもんね。
f:id:tullysuzuki:20190217144934j:image

仕方ないのでまずは腹ごしらえに秩父名物わらじカツ丼!これはこれでサクサクして美味しいソースカツ丼でした。登山の後だと格別のおいしさです!ざるそばも最高!!

忘れられた三峯神社表参道
f:id:tullysuzuki:20190217144906j:image

その後は、三峯神社表参道をダウンヒル!ほとんど人がいない快適な道をひた下ると、途中にものすごいパワースポットが!これは見る価値があります。言葉と写真で伝えるのは難しいところ。とにかく神聖な気を感じます!!!バスになんかもったいなくて乗っている場合では無いですよ!
f:id:tullysuzuki:20190217144856j:image

太すぎる壮大な杉の木がずっと続く表参道。神様が走り抜けるべき道と言うべき美しい道を僕たちも走り抜ける!
f:id:tullysuzuki:20190217144852j:image

水が滴るトレイルから上を見上げると、そこには美しすぎて心を奪われる景色が広がっていました。大昔に神々のためにデザインして作ったのか、はたまた神である自然が作ったのか。。。何枚も写真を撮っているからなかなか進みません。ここ、表参道はロープウェイが廃止されてからすたれてしまったものと思われますが、今回の山旅でもっとも素晴らしいところだったといっても過言ではない景色でした。
f:id:tullysuzuki:20190217144913j:image

表参道入口近くの豪快な音を立てる竜門の滝。神の修行場でしょうか?細く勢いの良い細い滝に感動。これもぜひ実物を見てほしいです。写真だと百分の一ぐらいしか良さが伝わりません。

三峰口までのロードは酷い道のり
f:id:tullysuzuki:20190217144900j:image

国道に出ると少し歩道があるけど、半分ぐらい、そう30分ぐらいは車道歩きのため緊張を強いられる。できれば日暮れ前までにここを通過したい。ぜひとも表参道登山口から三峰口駅までは歩道を整備してほしいなあ。

あと、真っ暗なトンネルもあるので高輝度の後方用フラッシャーライトの持参をお勧めします。 

NITE-IZE(ナイトアイズ) シンチマーカー レッド NCM-03-10

NITE-IZE(ナイトアイズ) シンチマーカー レッド NCM-03-10

 

 私はこのNITE-IZEのイエローとオレンジを持っています。薄くて引っ掛けるゴムが付いていて使いやすいので、登山、トレイルラン、自転車、通勤の時も使いまわしています。
f:id:tullysuzuki:20190217144929j:image

今回の旅のお供、ultimate directionのfastpack25と30。山旅の相棒としては最高のポケット類と防水ロールトップのメインコンパートメントです。

新しく西武秩父駅に出来た祭りの湯
f:id:tullysuzuki:20190217144925j:image

秩父鉄道三峰口までロードを歩き、三峰口駅からお花畑駅経由で西武秩父駅へ。そこに新しく出来た祭の湯へ。GWのためか入場制限があったけど20分ほどで入場。入ったら人数制限しているだけあってか快適空間。西武鉄道が、京王電鉄高尾山口駅に出来た極楽湯に対抗して作った後追いの温泉だけあって良い作りです。露天風呂から武甲山も見えて素敵です。ビールも最高!

さて、今回初のキャンプ登山にして、大満足だった息子とは、その後、2泊3日でのファストパックBBQ登山を敢行しました。その記事はこちらからどうぞ。記事の順番は逆ですが、どちらも素晴らしい山旅でした。 

2020/1/13追記:

今回紹介した軽量グッズは、フィッティングが重要になるので、実物を見ることも重要です。オンラインストアだとそのあたりが口コミに頼るしかないところが大きいですが、やはり定期的にお店には通いたいところですね。私は御徒町OD-BOXとお茶の水&池袋L-Breathが軽量ヲタクとしてはお気に入りです。L-Breathの品揃えの事前確認と店舗に在庫がないときの購入には、オンラインストアが使えます。値段は大体同じですね。