たりぃさんの山旅

山旅を愛するたりぃさんが超軽量の道具とITガジェットを使って奥深い山域を旅します。

白馬国際トレイルラン2017 ロング51km参戦記

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トレイルランを初めて4年目。山を走ることはすっかり生活の一部になっている今日この頃ですが、一方で即レース出場でUTMF/UTMBを頂点とするポイント稼ぎのための出走にも飽きてきていたのも事実で、楽しく走ることが2017年の目標でした。

 

そして早速3月にUTMFポイントが関係ない六甲山麓トレイルランに出たら、緩い関門はあったけど、終始旅をしているような気分で、景色を十分に楽しめ、これがやりたかった事なんだなと改めて感じました。

 

そんな中、会社でもトレイルランを広められたらいいな、ゆるくて楽しいレースにたまに出る部活作ろうか?と考えていたところ、トレラン部ができました!とのお知らせがタイミングよく社内報で舞い込みました。僕は即座に申し込み、早速、月に一度開催されている練習会に参加。関東中心ながら、老若男女、いろいろな部署からの参加があって、トレイルラン以外にも活発に活動しているアクティブな部活です。部活、何十年ぶりだろうか。実に楽しい。

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そのトレラン部の公式参戦大会が、様々な国内満足度ランキングで上位にランクされる白馬国際トレイルラン。白馬は言わずと知れたスキーリゾートでもあり、長野オリンピックの開催地でもあります。しかし僕にとっては20年前のマウンテンバイク(MTB)の聖地のイメージが強い、実に思い出深い土地なのです。ここは八代さんプロデュースの846カップ(やしろかっぷと読みます)が開催され、白馬岩岳を下ることは、MTBダウンヒラーにとって憧れの地でもあったのです。トレイルランでUTMFを走るのとほとんど同義です。ペダルを漕ぎながら、約60km/hのトップスピードで斜面を駆け下りるコースなのです。あの雄大な景色がまた見れるのか。そう思うだけでワクワクし、ロング51kmに申し込みました。暑さと仕事で満足な練習はできていなかったけど、50kmはここ3年間完走できているので、まあ楽勝だろうと考えていましたが、なんと、じぶん史上最高に辛い戦いとなりました。

 

さて、僕の普段のトレーニングを簡単に紹介します。トレイルランは、平地での走力、登りの筋力、下りのテクニック、そして山から生きて帰ってくる知識とセルフコントロールが要求されます。平地の走力は走るしかありませんが、夏の暑さが嫌いなので3kmランを一週間に2度程度でした。ただし全力走をきちんとしたフォームで走る事を意識します。インターバル走とビルドアップ走を交互に。これは小出監督の時間が取れない会社員でも走力をつけるメソッドに従っています。

 

 登りの筋力は、勤務先の6階フロアまで、朝と昼に一段抜かしで駆け上がります。それに加えて週二回の夜ランでも階段を見つけては一段抜かしで駆け上がります。これで激坂登りの筋肉は維持できます。あの鏑木さんが群馬県庁勤務時代に階段トレーニングをやって世界を走ったのは有名な話。それを実践しています。最後の下りのテクニックは、習い、考え、いろいろ試して練習するしかありません。僕は速いトレイルランナーの話に耳を傾けることにしています。最近、一番研究しているのはフォアフット走法。ボストンマラソンで3位に入った大迫傑選手が綺麗なフォアフットで話題になりましたが、素足・足袋で走る際には基本となる走り方です。これを下りで応用すると、つま先に乗って(正確には母指球を中心とする前側に乗って)足裏全体で加重を行い、足裏の摩擦を最小限にし、膝を曲げてしなやかに下ることで、踵が滑る事を防止し、もうスリップすることはなくなるのです。スリップしなければ恐怖心が減り、より速いスピードでより安定して視線を先に向けて冷静な判断ができるようになります。下りは机上の座学とその実践の繰り返しですね。なかなか実践の場は少ないのですが、走行会や試走会で速い人の走りを見ることは重要です。

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今年の白馬国際トレイルランは、昨年までと逆回りになり、経験した人が少ない中でのレースとなりました。前半27kmがほぼ平地で山が一か所のみ、後半24kmは白馬岩岳スキー場と八方尾根スキー場を登って下るという、後半に激坂地獄がまっている素敵なコースなのです。これは、前半の下りで飛ばしすぎて足が終わってしまった東京マラソンのコースと似ています。いかに前半のフラットロードを抑え、後半の劇坂に足を残すがが鍵となります。そのように作戦を立ててゆっくり行くはずが、スタート地点からずっと続くあまりに雄大な白馬の景色、快晴の天気、半年ぶりのトレイルラン大会、そして会社の部活の仲間がたくさんいる環境での道のりは実に楽しく、地元の応援も、民宿、別荘、中学生、などざまざまな人々が村をあげて応援してくれている!それらはテンションを想定以上にあげてくれて、キロ5分後半ペースとなっている事に、4kmを過ぎて河原を延々走っているときにやっと気が付きました。しかも7時なのに日差しが暑く、体感温度は26度ぐらい。これはロード練習不足の僕には間違いなくつぶれるペースです。一緒に出走した北山さんも濱根さんもとっくに行ってしまったので、意図的にペースキロ7分に落とし、歩きも入れてマイペースで進みます。抜かれてもいいんだ、後半の激坂で抜きこめば良いんだ、と自分に言い聞かせて、とにかくマイペースで走ります。そうしている間にも日差しはどんどん強くなり、ますます暑くなってきていたころ、7kmほど進んだところで森に入って涼しくなった代わりに泥道渋滞にはまり抜けるまで10分ほどかかる。しばし休憩。

 

そして森の渋滞を抜けてからも走らされるペース、後半を考えても、前半である程度稼がないと結構きつくなる。そんなわけでキロ6分台で進んでいたところ、突然左膝の内側が痙攣しだす。まあ、こんなもんかな?と思っていたら、両膝に加えて、足首付近も痙攣が始まる。それでも今回はスペシャルサプリメントSTCのNo Crumpをスタート直前に注入しているんだぜ?と思い走っていても、全然よくならないどころか、とうとう走れなくなって道端にうずくまってしまった。そして、立っているのも辛くなる。こんな経験は東京マラソンの35km付近以来だ。まだ11kmそこそこなのに、これはきつい。1分程度休んでもどうにも回復しないので、中盤用にとっておいたSTC prepを投入、TopSpeedも続けて投入し、なんとか8分台程度で歩み続けた。歩きつつ、ゆっくりペースならなんとか行ける。でも膝はピクピク言っていて、精神的にあと40km弱行けるのか不安がよぎり、ものすごく辛い歩みになっていた。もうスペシャルドリンクはTopSpeed一袋しかない。そして女子にもカップルにも抜かれたけど、もう気にしてもどうにもならない体力と精神力。平常心を取り戻すまで競歩で進むと決めて、23km付近まで、ひたすら競歩で徒歩のみなさんを抜かすことだけを目標に歩み続けた。その間、さらに直射日光は強くなり、辛い道のりが続く。我慢我慢、必ず回復する、激坂なら別の筋肉が使える、下りはテクニックでカバーできる。そう言い聞かせて27kmまで来た。関門まで25分ほどあった。まだまだいける。そうだろ?自分に言い聞かせて胃薬飲んでバナナをかきこむ。もうスペシャルドリンクないからバナナ多めで糖質補給だ。食べる事が出来ているから平気!

 

そこから白馬岩岳に向かう長い登りが始まる。UTMFの後半、山中湖から河口湖に向かう笠山の道のりに似ている。でも、トレーニングのおかげで長いだらだら登りは大好きだ。膝押ししながら登ることを今日はまだやっていない。その筋肉は十分に残っている。そう思うと精神的に少し落ち着いてきた。そして斜度はどんどん上がり、激坂を迎える。さすがにノンストップでは登れなかったが、辛いと思うことなく淡々と登ることができた。周りとはイーブンペース。頂上まで行けば下りでは残っている足を全開にしてぶっちぎれる。そう自信があった。なんといっても、20年前に自転車を漕ぎながら下ったあの岩岳ゲレンデのMTBコースと同じ道を下るはずだから。あそこであれば、僕はすべてのコースを覚えている。ましてや自分の足で下るトレイルランであれば、スピードはMTBの4分の1以下である。実に楽勝だ。

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そんなわけで黙々と山頂に到着すると、エイドでは初の日本蕎麦を振る舞われる。さすが信州!こうじゃなきゃね!白馬のパノラマビューを楽しみながら4杯食べてお腹も心も満たし、お待ちかねの岩岳下りは想定通りの景色とコース。もう、カモシカ走法を駆使しながら「飛びまーす!」と心の中で叫びながら、ゲレンデを駆け下り、途中でMTBコースから分かれてシングルトラックになり、さらに激坂になったので、そこは渋滞に甘えて足を温存することに。まだ八方尾根の登りがあり、たぶん更にキツイはずなので、関門時間を睨みながらマイペースで足を温存。ゲレンデに降りたら軽く飛ばします。足が調子よくなってきたこともあり、エイドでは3分ほど休み、冷水を足にかけて膝の筋肉回復に努め、食料を口にくわえて出発。無理せずスローペースながら競歩とインターバル走で進みます。

 

八方尾根の登りまでの林道は意外と長く、関門10分前でようやく到着。午後になり体感温度は33度程度あり正直つらいけど、激坂ゲレンデ登りのために足は残してきた。これは完璧。僕は必ず登り切れる、と言い聞かせゲレンデに取り掛かる。そうするとどうだろう。それまでの林道でも足が軽く吊っていて走りにくかったのに、激坂に来たらなんともない。それどころか筋肉が有り余っていて、もっと早く行けと言ってきた。これは行くしかない。黙々と膝を押してゲレンデで先行者をパス。後ろから軽量な女子が迫ってきたが、僕も速いから後ろからプッシュしてきた。望むところ。僕は結局ノンストップで軽量女子のペーサーをやってのけ、ついに頂上に達した!最終関門は30分以上の余裕を持つことができた。

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正直、やっと完走が見えてきた。あとは下り、と思ったら、直後に激坂登りがやってきたが、なんなく切り抜け、いよいよ林道下り!噂に聞くゲレンデと林道の下りはガレガレで石とコンクリートで足に負担がかかるが、足が残っていたことと、得意の下りだったので、カモシカ走りでガンガン攻めつつ、心拍が85%を超えないように呼吸ペースを上げてコントロールしながら楽しく下る。しかし、長い。下っても下ってもまだまだ下に下界が見える。しかも途中に平地などないので足はずっと疲れているだろう。でもね、あと5kmぐらいだし、と思ってぶっ飛ばし、町中に降りると地元中学生をはじめとする声援に心暑くなる。でも足はまた吊りだしたのでゆっくりペースに落とす。最後は民宿街に戻り、大声援を受けて進み、ゴール!いやあ、ある意味UMTFより感動の胸熱くなるゴール。これが、白馬国際トレイルランの魅力なんだね。ビデオでしか見たことないけど、UTMBのシャモニーのゴールと似ている。大声援の中、ヒーロー気分でゴールできる。そのような経験をする機会は、人生で何度あるのだろう。

 

今回は、前日の民宿での壮行会という名の飲み会で、「51kmは楽勝です。笑顔でゴールしてあと50km走れる練習にします!」「二日酔いで走るほうがリラックスして走れるよ」と豪語していた僕は、11km付近でまさかの足つりの時は、正直頭が真っ白になりました。11kmでのリタイヤなんてしたことない(最短22km)し、かなり恥ずかしい状況です。でも足は動かない。それでもできる限りのリカバリをして関門をクリアし、残り40kmを完走でき、最後はもう50km行けるかも?と思う事が出来て、今後の自信になりました。

さて、次は11月の奥秩父・飯能、FTR100kmに出場します。夜通し走るレースはUTMF/STY、彩の国に続いて3回目です。非常に楽しみ。今度も絶対完走するぞ!

 

<参考サプリメント 

OVER BLAST オーバーブラスト おためし3個セット

OVER BLAST オーバーブラスト おためし3個セット

 

これは小さくて軽くて効果もあります。しかし僕には甘めなので、全部は使いません。それからRaidLightのナンバーホルダーにつけられるのですが、走っているうちに外れてしまうのは少し残念でした。少しお値段高級です(笑)

TOP SPEED 12パック入り TP1P

TOP SPEED 12パック入り TP1P

 

これも効果があり、しかもおいしいです。ただ、こちらもお値段高級です。可能な限りセット安売りが安くなった瞬間に買いだめしておくことにしてます。Amazonほしいものリストに入れておくと、安くなった時わかるのでお勧めです。僕のほしいものリストには一年中入っています(笑) 

※この文章は2017年9月24日に書いたものです。

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