なんと、UTMF2次募集に当選して走れることになりました!(´▽`*)
6年前にトレイルランニングに出会い、初めて完走した外秩父トレイルランでUTMFポイントをもらった時から、自分の中で憧れの存在となったUTMF(Ultra Trail Mt. Fuji)。富士山の周りを一周するレース。ずっと美しい富士山を眺めながら2晩かけて167km走るレース。累積標高差は9,200mを超える。これはエベレスト登山並みの高さ。スペックだけ書くと頭がおかしい人しか出ない印象があるけど、楽しい事がそれ以上に詰まっていそうな大会。冒険心を掻き立ててくれる。何より富士山は大好きな山なんだ。富士五湖も、なんども金曜夜中に仕事が終わってからドライブに出かけ、朝焼けの中を走るのが好きだった。それを自分の足で走って一周するというのだ。
2年が経ち、2015年に姉妹レースのSTYにエントリーして当選!UTMFの後半戦92kmを走るレースで、制限時間20時間の7分前にギリギリゴール。雨上がりのため最初から最後まで富士山は一度も見えなかったけど、最初から最後までアドレナリンが流れ続けたレースだった。この感覚は東京マラソン以来のもの。辛いけど、その分だけ楽しかった。
そして2018年はポイントを取りに行った。UTMF出場に必要な条件である、3レースで12Point取得はそう簡単ではない。完走する事もさることながら、先着or抽選の0次関門を突破しなければならないし、0次関門が厳しくないレースは大抵の場合内容が厳しい。つまり完走できずポイントが取得できない可能性が高い。そんな0次関門を突破できても、悪天候の場合は中止となり、ポイントはもらえない。そのため滑り止めレースを確保しないとUTMF応募機会を失うリスクが高い。運も実力も戦略も必要なのがUTMFの0次関門なのだ。
僕の場合はいろいろな事情により、そんなに出場レースを選べない。そのため、滑り止めレースなしで確実にとりに行く方法を考えた結果、12Pぎりぎりの5P+4P+3Pで行くことにした。ここでの問題は4Pレース。5Pは第1回大会リタイヤの雪辱に燃えている彩の国100kmと決めていた。試走もしたし、第2回の前回はマーシャルをして内側からレースを見て、幅広い知識を得た。3Pは昨年も走った白馬国際と決めていた。問題の4Pレースは極めて対象大会が少ない上に難易度の高いレースが多い。おまけに2018年度はITRAのレギュレーションの変更によって3Pに落ちるレースが続出との噂。走り終わってGPSデータをもとに精査されてからでないとポイントが確定しないという不安定な状況にギリギリのレースを選ぶのはリスクが高い。僕が考えた4P対象は、ハセツネ、SPA Trail、ITJ、上州武尊山70など。ハセツネはそもそも先着の0次関門を突破できたことがない。もちろんシード権がもらえるスピードレースのハセツネ30kに出ようとは思わないし、出ても取れないだろう。SPA Trailは2015年に出走したけどリタイヤ。ロードが多めで走らないと間に合わないので攻略できる気がしない。ITJは魅力的だけど11月開催だからエントリーに間に合わない。上州武尊山スカイビュートレイル70は、実際には75km以上あるし累積標高差は4,500mを超え、92km/累積標高差4,100mのSTYよりはるかに厳しいと噂されるレース。わずか24Hで戻ってこられるのか。しかしロードが少なく累積標高差が多いレースは、登山経験の方が多い僕には向いている。よし!覚悟を決めて上州武尊山にエントリーだ!この辺りの山々はスキー場でも馴染みの深いところ。去年は尾瀬岩倉スノーワールドに家族で行ったが、そのゲレンデもコースの一部として走るらしい。地の利はある。試走できないけどここに決めた。
それぞれのレース結果は、以下の記事を見てください。
5Pレース 第3回 トレニックワールド 100mile &110km in彩の国 100km
31時間制限のところ、30時間32分でゴール!
4Pレース 上州武尊山スカイビュートレイル 第5回 みなかみ町 スカイビュートレイル 75km
24時間制限のところ、22時間42分でゴール!
3Pレース 第8回 白馬国際トレイルラン 50km
大雨警報であわや中止というコンディションの中、10時間制限のところ9時間51分でゴール!
結果は、なんとかすべてギリギリ完走した訳です。最後は気合だな、と今でも思います。最高に辛かったけど、最高に楽しくゴールできた。やったよ!夢だったUTMFに手が届くところまで来たんだ。しかも今年はSTYが廃止になり、その1,000人枠が全てUTMF枠に廻るため2,400人の参加者になるという。これは当選確率が倍近くに跳ね上がる事になる(実際は外国人枠の方が増加していますが)。これは嬉しい。当選確実か?!そのように浮かれて慢心になった時にいい結果が出る事はあまりないのだけれども、でも、僕は大事なクジを外したことがなかったから結構楽観的だった。東京マラソンもSTYも1回の応募で当選したんだ。だから今回も当選すると気楽に思っていた。運も実力のうちだと思っているし、いつも神様が見ているから日々社会のために奉仕活動をするのは当然の行いだと思って生きている。神様、僕は今日もいいことしてますよね?そう信じて疑わなかった。
しかし、11月の抽選結果は「落選!」がーん。確かに少し慢心で生きていたけど、落ちるほどか?!仕事でもトラブルを抱えていたので正直落ち込みました。酒も増えて止まらなくなった。もちろん練習するモチベーションがあるはずはなかったのです。
落選の失意から逃れるため、ろくに練習もしていないのに11月下旬のつくばマラソンを全力で走り、サブ4を目指した。かなり無謀。でも気合で行けるかも?しかし、皆さんわかっているように、フルマラソンはそんなに甘いものではない。おそらく走る競技の中でもっとも過酷、もっとも練習が嘘をつかない競技だ。思ったとおり、108km+55km+75kmを走った僕の身体は悲鳴をあげていた。20km過ぎから腸腰筋が痛くて歩くことさえもままならなくなった。人生初の故障者となった。チーン。
でも、これを新たなチャンスと捉えて、これまた人生初のスポーツ鍼灸整骨院へ。ここでは短距離もマラソンもやって故障から復帰した先生に出会い、目から鱗のアドバイスをたくさんもらい、目標を「怪我なく楽しく走る事」に切り替え、リハビリに励む日々を送っていた。靴も薄底靴をやめた。ASICSのターサージール5をやめてHoka oneoneのクリフトン5に、la sportivaのブシドーをやめてUltra Raptorに戻した。また、毎日スストレッチと筋膜リリースをし、バランスよく筋肉を鍛えることを日課とした。そもそも筋膜リリースという言葉自体を学んだ。テーピングとインソールも更に活用する事にした。テーピングは横アーチも縦アーチも改善することが出来るし、横アーチと言うものをそもそも初めて知った。これにより毎日履く革靴での歩行も大きく改善できた。
もう一つはイボの治療。足の裏の違和感をなくしバランスよく走るにはイボの除去が必須条件だと先生に言われていて、スポーツのわかる皮膚科の先生に相談して、横アーチを改善して真ん中に出来ているタコをなくし、その下に潜んでいるイボを撲滅しようと通う日々。2ヶ月経ってまだ治っていないけどだいぶ改善してきた。そして同時に横アーチを改善でき、足の幅も狭まり、小指の横が痛くなる症状の緩和が期待できる。
そんな中、2/15にUTMF二次募集の結果通知の日がやってきた。今年はこれまでと違い300人の追加募集で抽選だと言う。昨年は30人程度の先着順だったから、約10倍のチャンスが巡ってきた。抽選だから機会も平等。今度こそ神様が応援してくれる。そう、富士山がね。ありがとう富士山!実は先に言っておきました。山は必ず全てを見ている。僕はそう思って生きているから、そうしたんだ。
結果はすでに書きましたが2次募集当選です!うれしくて小躍り♪
しかし、故障明けなので、怪我無くロングトレイルを走れる体に、あと2か月半で仕上げなくてはいけません。これは正直あまりにも急なスケジュール。ある程度当選を予測していたけど、故障の影響は思ったより大きかった。だから走力をカバーするために、より安定したフォームの獲得、節酒で肝臓機能改善、禁ラーメン&糖質制限で体重を5kg落として臨みます!