たりぃさんの山旅

山旅を愛するたりぃさんが超軽量の道具とデジタルガジェットを使って奥深い山域を旅します

my NEVER Project始動!UTMF完走に向けて

my NEVER Projectです。そうです、鏑木さんに影響されました!(笑)

いつもこうです。ウルトラトレイルランナーあるあるです。なぜか引き込まれる彼の行動。ヘラヘラしゃべっているのに(失礼、でもほんとに尊敬してますよ)内に秘めた熱い思いと、目指すところが高いところにあって大好きです。

さらに、グレートレース「走る民族の大地を駆けろ! メキシコ大渓谷250km」の再放送を見て、完全にウルトラトレイル熱が再燃しました!その断崖絶壁は、愚か者のレースと言われるグランドレイド・レユニオンをも超えているかもしれない壮絶な断崖絶壁。しかも道跡がほとんどない!!なんとそこを走って下っている!!!日本の50代の夫婦ランナーが賢明の走りで完走!!!素晴らしすぎて感動しました!

私もNEVERプロジェクトを始めます!

50歳でUTMF2022完走を目指します!あと2年あります。2019年には念願の初マイルレースUTMF出場を果たしたものの完走はできませんでした。これは十分にトレーニングもしていなかったし、仕事も新たな仕事のピークを迎えていたからストレスでお酒も増えていたし、正直ストイックにトレーニングをする事なく出場となってしまいました。準備に自信がない時のレースは大抵完走できないものです。でも、それが面白いんですよね。次は絶対ストイックにトレーニングするぞって思いますから。

それからUTMF完走には運も必要です。2019は上位100人程度しか杓子山を越えられず、雪に遮られてレースを終えましたし、2016年は大雨警報のためわずか45kmで全員が終了。100mile=167kmを完走するためには、神のみぞ知る天候さえも味方につけなければならないのです。そして95%晴れ男の根拠のない自信があった私でも打ち勝つことはできませんでした。

宣言することで退路を断つ

この記事を書いているのは、また、怠惰な生活パターンに戻らないように、目標を明確にしておく事で、スモールステップも明確にし、もう自分はあの怠惰な生活には戻らないんだ、という意思表示です。

ドライジャヌアリーを経て実感したこと

12月に忘年会や送別会の嵐が来て、おまけに仕事でも大波が来てしまったので、そのストレスとプレッシャーの発散にという言い訳の元、予想以上に呑みすぎまして、もう肝臓も身体もお財布も限界を迎えてしまい、これは何か新しい事を始めないとだめだ!と思っていたところにカウンセラーに紹介されたドライジャヌアリー、これは一カ月だけ禁酒するイギリス発祥のプログラム。これをやり遂げたら、やはり健康が一番、アルコールによる害を実感した訳です。詳しくは下記を参照してください。

天国だと思っていた世界とはなんだったのか

少しこのProjectを始めようと思った背景をお話しします。それは3年前の息子の中学受験でピークを迎えました。公立の小学校の理不尽さとレベルの低さに不満だった息子が受験したいと言い出したのが4年生。そこから楽しく勉強して受験をしたら希望する学校に入る事が出来た。でもそのために塾にも通ったし、生活はなんとなく息子中心になり、いつしか偏差値の高い学校に入る事が頭のいい証拠ですよ、という概念が生活の中心になっている事に気が付いたころには、家族全員、偏差値以外の価値を正常に判断できなくなっている事に気が付いたときには、時すでに遅かった。我が家はよくわからない過去の産物である科学という名の化け物を、よくわからない偏差値という物差しで画一的に計って切り取られたもので判断し、理由もわからず物質であふれてしまっている生活を謳歌する事で幸せは見つけられるとする作られた幸福論を信じこみ、それなのに何も幸せがやってこないどころか、家族崩壊の危機に直面した。まさか私が。仕事も勉強も生活も何もかもが嫌になった。もう未来は来ないのかもしれない。酒と薬に溺れて眠れない日々が続く。いったい明日の朝がやってくるのかさえも分からない。

絵にかいたような中学受験で崩壊する家族。まさか私が。わかっているはずだったのに、結局飲み込まれていた事に気が付かずに、ある日突然崖がやってきた。

はっきり言いましょう。偏差値には何の価値もない。たまたま行く学校が偏差値の高い学校なら、へぇ、そうなんだ、と思うぐらいにしておいたほうが良い。それよりも、本当に入りたい学校なのか、雰囲気は合うのか、先生のやり方は合っているのか、教材は面白いと自分で思えるものを使っているのか、行事はやりたい事がやれて、やりたくない事は回避できるのか。偏差値が低くても見下す雰囲気がないか。人と違うやり方を批判しないで多様性を受け入れる雰囲気なのか。言いたい事を言っても揚げ足取りをされずに聞いてくれる先生や学友がいるのか。間違っている事を話したらみんな聞いてくれる人たちなのか。とにかくいう事を聞け、と怒鳴る大人がいないかどうか。そんな大人がいたら、おまえおかしいだろう!と指摘する仲間がどれだけいるのか。そして最も重要なのは、コピペの結果ではなく、自分の頭でひねり出した答えを信じる仲間がどれだけいるのか、それが重要だ。過去のよくわからない事のコピペとか暗記とかには何の意味もない。だからそれを測ることしかできない偏差値には何の価値もない。社会にでてから全く役に立たない事柄の一つでしかない。

現実の世界の中で幸せを見つける

現実の世界では人は必ず老いる。そしていつか死ぬ。その現実は怖い。だから人は逃げたくなる。あれもこれもしないためにワーカホリックな生き方をしているのだ。

しかし、そのためにもいろんなことに打ち込んで生涯現役でいる必要がある。昔は昔、過去は過去。偏差値など過去の人たちが決めたルールの一つに過ぎない。ただ、未来に何も希望が持てない人がすがるものが必要だっただけなのだ。

やりたいことをやる。今幸福になれる。延期しない。

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アドラー心理学が語っている事が僕の頭の中を何度も駆け巡る。僕は恐ろしかったのだ。未来を見つめる事に自信がなかったのだ。自分の肉体にも自信がなかったのだ。その十分な肉体は永遠に手に入らないものだと勝手に決めつけていたのだ。私は老いを受け入れる事が出来なかったのだ。

幸せになる勇気

幸せになる勇気

 

私にとっての現実とは何か

生涯現役であるためにも、心身ともに健康でなければならない。そのためにもしなやかに動く肉体と、その動きを支える心が必要だ。そしてその心をコントロールする頭脳も必要だ。一瞬も迷わずに動作を繰り出す身体と心と頭脳。それが人間の営みの基本であり、それこそが僕が手に入れたいもの。6年間トレイルランニングをやってみてそれが、ヒトが生きていくうえで最も必要である事が、実感としても科学的な見地からしても正しいものだという事がわかってきた。僕は老いを受け入れ、正しい肉体を手に入れて維持する事に決めたのだ。それを可能にしたのがドライジャヌアリー。本当の身体に気が付く機会を与えてくれた。

Myワラーチとの出会い

会社の部活でよく行っている東京近郊の電車で麓までアプローチできる高尾山に、ベースキャンプという名のアーバン山小屋兼サテライトオフィス兼カフェバーのような施設が2019/11にオープンするという噂をメンバが見つけてきたから、さっそく部活で利用してみました。

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それは、スイスの山小屋のような雰囲気で、オープンテラスあり、フリースペースあり、クラフトビールあり、交流エリアあり、宿泊施設あり、英語スタッフ多数、という、ああ、あの憧れのスイスの山小屋のような楽しい雰囲気がそこにある。そして私が夢に描いていたICTを活用したサテライトオフィスの具現化した姿がそこにはあった。私も作ります、こういう施設。その時は応援お願いします!

そしてその施設での催しが毎週末のように開催されているが、その中の一つに、ワラーチワークショップの文字が。お、ワラーチだ、作れる?ヤバい!10秒後には申し込んでいた。即年休取得調整のメールを書いて送信した。走れるサンダルは大好きだが、足のカタチが特殊で左右異なる事もあり、フィットするサンダルに出会ったことがない。それが、カスタムでつくるからぴったりフィットするのかも、それにワラーチだから解放感のあるつくり。そもそもフィットする必要がないのかもしれない。そして何よりUTMFでララムリ達が履いて実際にスムースに走っている映像を見た時から履いてみたいとずっと思っていた。それが作れるチャンスが来たのだ!いかない理由がない!Why Not!

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これは参考まで今まで持っていた走るサンダル。左からビルケンシュトック、ラ・スポルティーバ、そして今回作ったアサーチ(ワラーチの一種類)ビルケンシュトックはかれこれ20年以上付き合っていて、これまで一番好きな走れるサンダルだった。昔はコルクもの、今はプラスチックものを愛用してます。

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それは驚くべき出会いであった。講師を初め、来ている人みんな楽しくて楽しくて仕方がないという人達ばかり。自分も楽しくて仕方がない人だけれども、こんなにも熱狂的である事を隠さずに過ごすことが最近あっただろうか。そしてワラーチは講師の名前からアサーチという種類であるが、これがまたカラーリングが選べて足の固定が緩めで自由度が高いのが特徴だとか、これがものすごくかっこいいのである。僕はツールドフランスをはじめとする自転車競技も大好きな人なので、スポーツをするときにカラーリングに拘らないというのは意味が分からないと思っていて、気分を上げるためにも補色をベースにしたカラーリングは最も重要な要素だと思っているから、色の組み合わせというのに拘らないというのは、選択の枠から外れる事を意味する。それが完全に自由に選べるどころか、リクエストまでできてしまうなんて。なんて素敵なアサーチ!一発で虜になりました。明日は、もう一足つくりに行きます!

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ワラーチつくった後は、ワラーチ円陣組んで写真をとってクラフトビールで乾杯!トレイル話は永遠とも思えるぐらいに終わりません。
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走るために生まれた人類

改めて、こちらの本が、有名な究極のウルトラトレイルランナーであるララムリ族のレースを紹介した名作です。これは読み物としても単純に面白い上に、それがほぼノンフィクションである事がすごいのです。そしてやる気になればそのレースに参戦もできてしまうという世界。いやあ、こんなにすごい再現可能なノンフィクション本に出合ったことがないです。私が好きなアーネスト・ヘミングウェイの「老人と海」も「誰がために鐘は鳴る」も、再現する事はほぼ不可能ですからね。

こちらの記事でもウルトラトレイルについて書いていますので興味があればどうぞ。