たりぃさんの山旅

山旅を愛するたりぃさんが超軽量の道具とデジタルガジェットを使って奥深い山域を旅します

めざせ白馬ロング完走!③食べなければ長くは走り続けられない

「第三回:補給食:食べなければ長くは走り続けられない」 

インデックス: 

1)そもそもエイドで何が提供されるのか? 

2)持参する糖質類はなににする? 

3)どうやって好きなものを選ぶの?皆がお勧めのものでOK? 

4)どのぐらい糖質を持っていくの? 

5)水分取ると熱中症にならない?足つりはなぜ起こる 

6)疲労が進んだときに食べられるものを知っていますか? 

 

1)そもそもエイドでが提供されるのか 

 トレイルランニングのレースでは一般的にエイドステーションがありますが、レース大会によって、その距離、内容、量は実に様々で、まずはその情報をしっかり収集する事が大事です。白馬のレースでは、約5kmから8km毎にあるので距離は短い方ですが、内容はパンとお菓子とバナナと水ぐらいしかなく、バリエーションが他の大会に比べると少ない方です。

ここからいえる事は、水の補給は大丈夫だけれども、自分の口に合わないものがあったら糖質補給ができないリスクがあるという事です。糖質補給が出来なければ走り続ける事はできません。そのため、事前に前年度のレースに出た人の口コミ情報を仕入れたりして、どのあたりで何が提供されるのか確認する事が重要になります。長い距離の大きな大会(UTMFやFTRなど)では、エイドの食べ物が事前にWebで公開されますが、到着したときにそれが出てくるかどうかはわかりません(私のように完走狙いで遅いと、大抵人気の品はなくなっています)。そこで、出ない場合を考えて糖質類を十分に持参します。最近は粉餅を使って自作するのがトレンドのようです。僕はまだ未経験です。 

2)持参する糖質類はなににする? 

糖質類には、一般的に固形物とジェルがあります。固形物はパン、おにぎり、そば、うどんなど、いわゆる主食に類するものがありますが、持参するとすれば、軽いパンか、日本人の主食であるおにぎりが一般的です。お湯が出る大会であればカップラーメンを持参するのもありですが、走りながら食べられないので、タイムがきついときはただの荷物になります。

ジェルは軽いし走りながら食べられるけど、好みがわかれるので、事前に試す事が大切です。ジェルは大きく分けて国産と輸入ものがありますが、国産の方が味わいが日本人の味覚に近いので、私のジェルは基本国産もの(Pit-inとMag-on)ですが、輸入ものでも合えばOKだと思います(私は甘すぎて合いません。唯一我慢できるのはFranceのSTCのみ)。いずれにせよ、食べたいと思える好きなものを選ぶのがポイントです。  

Mag-on Gel マグオン エナジージェル おためし6味各2個 計12個セット

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OVER BLAST オーバーブラスト おためし3個セット

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3)どうやって好きなものを選ぶの?皆がお勧めのものでOK? 

さて、好きなものを持参するのが良いと先に書きましたが、どうやって選ぶのが良いのでしょうか。それは、なるべく事前に走りながら食べて確かめるしかありません。なので、毎月の20kmぐらいの練習会であっても、ジェルなどを持参して確かめる事をお勧めします。たとえば、私は、大好きなおにぎり3個+ジェル1つなどとして、新しいジェルや固形物を毎回必ず試します。そうやって試してみて、よりおいしいもの、心までうれしくなってしまう食べ物を持っておくと、パワーの出方が違います。メンタルの力が増大するのです。

私のベスト3は、ドライオレンジ、コーヒービーンズチョコ、小豆羊羹です。これらを食べるとその瞬間にアンパンをもらったアンパンマンのごとく力が湧いてきます!これはほんとに好みですが、次のようなものを好む人が私の周りには多いです。参考にして試してみてください。

ドライマンゴー、ミックスナッツ、塩むすび、黒糖砂糖、オレンジジュース、柿の種。個人的にドライフルーツは軽くて甘くて糖質たっぷりなので、かなりおススメです。ドライパイナップル、ドライデーツ、ドライレーズン、なども好きですね。

最近のお気に入りは、トッピングこしあんby井村屋です。これ、スーパーで安く買えるチューブでパンにトッピングするものですが、これが手を汚さずに好きな分量だけ小豆を食べられる優れもの!これは神アイテムです。今回の彩の国100kmでは、これを2本持参して最後までおいしく食べました。最高でした。 

井村屋 つぶあんトッピング 130g×2個セット

井村屋 つぶあんトッピング 130g×2個セット

 

 4)どのぐらい糖質を持っていくの? 

 これは正確には糖質の消費量と補給量を計算すれば出てきますが、僕の場合は10kmに一回ジェル類を、それと5kmずらしてアミノ酸を投入します。それにContingencyを25%。これは予想以上に暑かった時や湿度が高かった時のための予備です。

今回の彩の国の例でいうと、54kmの前半戦、ジェル6個、アミノ酸6個を投入しました。内訳は、スタート前にSTC No clamp、スタート後はSTC prepとPit-in,Mag-onを10kmずつ、VaamとVespa hyper,TopSpeedを10kmずつ摂取し、エイドではサンドイッチといなりずしをメインに取りました。幸いContingencyは使いませんでしたが、後半戦ではContingencyをほぼ使い切りました。。。

これらのジェル類とアミノ酸の中身は「第四回:お金でロング完走を買う方法」で説明します。ま、ググれば出てきますが、文字通りお金で買うぐらうに高いけど、モノによっては効果絶大です。ですが、これも好みがわかれるところが大きいと思ってます。 

5)水分取ると熱中症にならない?足つりはなぜ起こる 

もう一つ重要な水分についても注意が必要です。水は一般的にどのレースでも補給できますが、スポーツドリンクは通常一種類しか置いていません。それが嫌いなものだと飲めなくなります。私の例でいえば、アクエリアスは飲めるけれども、メダリストはクエン酸の酸味がきついのか気持ち悪くなってしまうので飲めません。小さな大会では、ブランドがわからないスポーツドリンクである事もあります。そこで仕方なく真水を補給するわけですが、口元は爽快になるから水分補給できたぜ~みたいに勘違いをしてしまいますが、実は気が付かないうちにミネラルと糖質が薄まり不足し、ミネラル不足で足つりが起こり、糖質不足でハンガーノックになり、突然登りで足が止まり走れなくなります。よって、ミネラルタブレットや塩飴、熱中症対策タブレットなどをもって補給する必要があります。長いレースだと特に重要なポイントになります。

私の計画には、Topspeedのミネラルタブレットを真水に入れて飲む、この一択しかありません。わからないスポーツドリンクは一切飲みません。もしミネラルタブレットを持っていなくて真水を選ぶぐらいなら、私なら代わりにコーラを選びます。コーラはほとんどの大会で常備していますし、糖質とカフェインを十分に補給できます。さらに炭酸が気分転換になります。汚い話で恐縮ですが、ゲップをするとすっきりして快適に走れるようになります。

余談ですが、普段から糖質制限ダイエットを心がけているので、コーラ一杯飲むと、何グラムの糖質とタンパク質と脂質が摂取できるか、瞬時に判断して計算ができます。この能力を高めるためには、スマホアプリで記録ダイエット系を毎日つけると覚えられます。最近はカロミルを使っています。myFitnessPalもおススメです。そうすると、走るための糖質を適切に補給するためには何が効率的なのか瞬時に判断でき、効率的に、確実に補給ができます。私は算数が三度の飯より好きな人間なので、そういうことを計算しながら走れるトレイルランが大好きです。そしてギリギリまで計算し、Contingencyを加味した上で、もっとも最適だと思う量を持参するのです。足りなかったら死ぬかもしれない。その緊張感が、ますます計算力をアップさせてくれます。 

TOP SPEED ULTRA MINERAL TABLET(3g×20粒) TP2

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6)疲労が進んだときに食べられるものを知っていますか? 

しかし、長距離になってくると、飽きてくる上に胃腸が疲労して食べられなくなり、知覚過敏になるといろんな食べ物がしみるため食べられなくなるものが出てきます。経験的に30kmを超えると顕著になります。これを知るには、一度10時間のロング走をやってみて確かめるしかないと思いますが、できる対策はあります。

まず、胃腸薬を持っていく事です。できれば食前に飲む漢方タイプの胃薬を定期的に飲んでおきます。そうする事で胃がやられにくくなります。私は白馬50kmであれば、大体、25km,35km,予備1つ、の3袋を持ちます。胃薬は事前に飲んで、自分に効くものかどうか、味が嫌いでないかどうかを確かめたもののみを持参します。ちなみに私は大正漢方胃腸薬顆粒です。

【第2類医薬品】大正漢方胃腸薬 48包

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知覚過敏がやってきたら、特定の食べ物は食べられなくなるため、種類の異なる食べ物を持っていきます。私の場合は、黒糖砂糖がそれにあたり、疲れた時に食べたら激痛で走れなくなる程の刺激が来て、大変な事になりました。私にとってずっと食べ続けられるもの、それは小倉羊羹とナッツとチョコとドライオレンジである事が最近わかっています。まだまだ研究中ですが、基本的にしょっぱいものと甘いものを一緒に食べます。でん六の「がつんと塩バタピー」なんかも最高の携帯食ですね。 豆はでん六です。

でん六 塩バタピー 110g×12袋
 

ということで、事前に調べて、十分に試す事が大事です。それにより安心して走る事に集中できるようになります。疲れてきた後半に食べ物で辛くなると、本当にレースを投げ出したくなりますが、大好きな食べ物があれば逆にパワーが上がります。ぜひ自分のパワーフードを見つけて持参してください。

今回、彩の国100kmで私がはまった罠は二つです。一つは洋食中心で和食(特に和風だし味)を持参していなかったために好きな食べ物さえも食べる気が失せたこと、二つめは天然アミノ酸Vespaの力を過信しすぎて飲みすぎ、その独特のにおい(マジで臭い)で気持ち悪くなってしまった事です。75kmでうどんを食べるまで気持ち悪くてどうしようもなくなりました。でもね、うどんで復活できる事がわかってとても良かったです!!次なる170kmに向けて計画を変更します!次は、和風おにぎりとドライみそ汁とカップラーメンを持参します! 

白馬は51kmですが、岩岳と八方尾根の急登の前にパワーフードを食べる事は重要だと思います。岩岳山頂の信州蕎麦は最高のパワーハードですね。みなさん、自分の好きなパワーフードをぜひ見つけてください。1つ見つけるとイザというときに違います。普段食べるものと、疲労しているときに欲するものが違う事も練習会の時に実感してください。ググってみると、みんないろんなパワーフードを持っています。真似から入る事もQuickWinのために重要な事です。 

なお、補給食も日進月歩で様々な商品が出ては消えますが、それなりに全国規模で品ぞろえが良いところと言えば、 スーパースポーツゼビオです。 今回挙げた商品はほとんど置いていますし、特にSTCなどを全種類大量にそろえているのはここぐらいだと思います。オンラインストアでも同じ仕入れの在庫を持っていますので、近くにない方も上記リンクから入って眺めてみてください。

探し方ですが、左側の「カテゴリから探す」の一番下の方にある「食品・ドリンク・ボトル」から、「健康食品」を選んでください。これ、全然健康食品ではなく、補給食ばかりです。唯一「タブレット」のフィルタリング結果はコエンザイムQ10とか中性脂肪が~とかのいわゆるサプリ製品ですが、我々が欲しい製品は、プロテイン」「パウダー」「ゼリー」「固形食」に山ほど(700~800ぐらい!)あります!

次回は「第四回:お金でロング完走を買う方法」です。これもとても大事です。お金で買えるのですが、これも使いこなす時間が必要です。

☟こちらからどうぞ。

なお、彩の国100kmレースでは、ジェルとアミノ酸に頼りすぎ、和食をおろそかにして痛い目を見ましたので、先日、甲斐駒ヶ岳に登った際に、和食にこだわって補給食を試してきました。その結果、素晴らしい和食補給食に出会えました。より長く走る方はこちらを参考にしてみてください。

めざせ白馬ロング完走!の先頭記事はこちらです。